八話
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華琳が新たに州牧に任官し、一通りの庶務に区切りがついた為。一度自身の目で成果を見たいと思い、偲ぶ形で街の視察に向かう事を決めた、留守には新参の季衣と桂花を任せ春蘭、秋蘭、如水の三人を共に連れて華琳は街に行く事を決めた。
華琳らが街に下りる少し前に三人の大きな荷物を持った、女性達が居た
「ようやく着いたのー」
「ほんまに大変やったで」
「ここが陳留か」
三人の女性は荷物をひとまず置き、城壁から町を見上げた。
「とりあえず、街に入ろう。この籠を売って、村にお金を持ち帰らなければ村のみんなに申し訳が無い」
「せやな、早いとこ商売を始めようか。なんや、新しい州牧様はえらい立派な方やし、変な難癖付けられんと思うで」
「それなら、三人別々に売ったほうがいいと思うの。そうすれば、早く終わるかもしれないの」
「せやったら、一番、売れへん買った奴が今日の晩飯奢りにしようや」
「おい、せっかく村の人が出してくれた路銀を無駄にするな」
「でも、三人で一緒に売るより効率がいいと思うの」
「せやで、凪、固いこと言わんと、三人で競争した方が売れるかもしれへんやん」
「しかし、そんな事をして…」
「じゃあ、さっそく、籠を売ってくるの」
「せやな、じゃあ夕暮れまで売って、一旦、宿の前で待ち合わせようか」
「おい、まて」
「わかったの。早く売って、街を見回りたいし頑張るの」
「それじゃあ、行くで」
3人の女性は騒ぎながら陳留の街に入っていった
陳留城下
街に下りた華琳は、三つの通りを見て回る事を決め、右側を春蘭、左側を秋蘭に見て回るように指示し、自身は、如水と共に大通りを見る事に決めた。
しばらく歩くと、如水は町並みやその活気に感心し、また遠方からも行商人が多く来ている事に改めて、曹操の名声の高さに感心した。
興味深そうに街を見ている如水に、華琳が声をかけてきた。
「何か、変わった事でもあったの?」
「いや、改めて街並みを見て。私の知っている世界とは少し異なるようだな、と思ったのでね」
「なにが、違うの?」
「そうだな、人の生活も多少異なるが、これは大した差ではない。地方によって異なるのは当たり前だからな」
「そうね、何が一番気になったの?」
「そうだな…、やはり、石材を多く使っている事かな。」
「石材?」
「私の国では、建物は殆どに木材と粘土を使っていて、石を使うのは。建物の土台と外郭の一部や、庭の置物にくらいしか使わないが、ここでは、多く石材を使っているな」
「そんな建物だと、私の感覚だと、心もと無く思えるわ。」
「そうだな、私もここ世界の建物を見た後。故郷の建物と違い少し戸惑った。恐らく、この世界の採石技術が、優れているのだろう。それとやはり、気候や風土のせいかも知れないな」
「どう言う事?」
「私の
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