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謝罪
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。リーファはゲツガに向けて剣を振り下ろしてくるがそれを体を少しずらし、回避するとゲツガは剣を拳を突き出す。拳はリーファの頬を掠るが避けられる。

しかし、これはストレートの前のジャブ、ゲツガは素早く拳を引き戻しながら剣をアッパーの要領で切り上げる。それをリーファは受け止めるが、そのまま吹き飛んでいった。リーファは空中で体勢を立て直して、再びこちらを向く。その目には恐怖などの感情は無く、歓喜に似たような色を帯びていた。

ゲツガは微笑み、空を飛ぶリーファに近づき、再び剣を横に振るう。だが、リーファはそれを予測していたのか体勢を低くしてかわすとそのまま剣を前にして突っ込んで来る。ゲツガはもう一方に手で剣の側面を触ると強めに押す。すると一直線に向かっていた剣の軌道がずれ、ゲツガには当たらなかった。ゲツガはそのままリーファに斬撃を叩き込もうとするが掠りはしたが見事に回避された。

「やるな、スグ!」

「優君、こそっ!」

 そしてゲツガとリーファは剣をぶつけ合う。力だけはゲツガの得意分野のためつばぜり合いでは確実にリーファを弾き飛ばす。そして一度大きく距離を取る。そして、同時にゲツガとリーファは突撃する。しかし、ゲツガは武器を捨てた。せめてもの償いとしてリーファに斬られようと思った。しかし、ゲツガとまったく同時にリーファも武器を捨てていたのだ。なぜと思う前に二人は交差して衝突する。ゲツガはリーファを受け止めてその場に浮遊し続ける。

「どうして……」

「何で…」

 ゲツガとリーファは同時に声を出す。しばらく目を見張っていたがゲツガは自分が剣を投げ捨てた理由を話す。

「俺はな、スグに謝ろうと思ったんだけどさ……どう謝れば実際あってもわかんなかったんだ。……そん時にスグが勝負しようって言ったからその試合でせめて剣を受けようと思ってな……」

 リーファを抱きしめて言った。

「ゴメンな……お前がずっと苦しんでたのに……気付かなくて……俺……自分のことばっかでお前のことをちゃんと見てやれなかった……本当にゴメン……」

 リーファはそう言うとゲツガをゆっくりと抱きしめて言った。

「あたし……あたしの方こそ……」

 しかしそれ以上言葉が出なかったのか、リーファはゲツガの胸に顔をうずくめてしまった。そのまま、しばらく浮遊していたがやがて少しずつ降下していき、草の上にふわりと着地した。ゲツガはうずくまるリーファを優しく撫でた。そして、ゲツガはリーファに言う。

「俺ら……キリトと俺は、本当の意味であの世界から帰ってきていないんだ。終わってないんだよ、あの事件はまだ。あいつらが目を覚まさないと本当の俺らの現実は始まらないんだ……。だから、あいつらが帰ってくるまでスグのことをどう考えていいのかわからないんだ……
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