第一夜 博麗霊夢は支払わない
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ルドのイメージが一般的だ。 味の切れが鋭く、度が強い。さらにライムを直接搾っているから味や香りはしっかりしている。 しかし砂糖が入ってないそれをおいしいと感じるとはさすが霊夢さんだ。 これで煙草をくわえてくれれば、まさにフィリップ・マーロウだぜ」
悠が銃を構えるポーズをした。
「誰よそれ? それよりいつものね」
霊夢がギムレットを飲み干し次を要求した。
「アースクエイクですね」
霊夢のよく飲むカクテルである。ドライ・ジン、アブサン、ウィスキーと度数の高い酒で作られる飲むと地震にあったように体が揺れると言われるカクテルだ。霊夢はボウモア、ペルノアブサン、ボンベイサファイアの組み合わせを好む。味がとんでもないことになっているが、これを5杯は飲みほす。
「アースクエイクにはアブサンが入っているから結構好き嫌いが分かれるんだよ、魔理沙さんは一口でむせて、味が混沌だー、カオスが生まれてるってよく分からないこと口走ってたな」
「あの娘は意外と乙女だからね」
「マルガリータの話にも感動して、ここに来るとよく注文してるな。 お金も毎回ちゃんと払ってくれるし、いい娘だよ」
本人が聞いたら、カオスが生まれる話である。
霊夢はその後、4杯ほどアースクエイクを飲んだ。悠は椅子に座ってアイスピックで自分用ランプオブアイスという丸い氷を作っていた。
「じゃあ、 そろそろ帰るわ、 ごちそうさま」
「ああ、おそまつさま」
霊夢はドアを開けてそのまま帰って行った。明日もきっと来るのだろう。悠はまた料金を貰えてないことに気がついた。話の中でお金のことにちょくちょくとふれたがやっぱり意味はなかった。霊夢はお金のことに対して執着があまりないらしい、その為お金を支払うことにも執着しないようである。霊夢のみでなく幻想郷全体がそんな感じである。悠はそれがとても気に入っている。
時間は暮れの九つを超えた。これから忙しくなってくる時間帯である。
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