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SAO─戦士達の物語
GGO編
百十四話 敵(かたき)を信じよ
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。今度こそ、お前を、倒し、その女を、殺す」
「あれ、まだ諦めてなかったの?」
言ったリョウにしかし、ザザはシュウシュウと不気味に笑うだけだ。

「まだ、さっきまでと、同じ、要領で、やれると、思っているなら、それは、間違いだな、ジン……」
「あん?」
「行くぞ……!」
言うが早いが、ザザはばね仕掛けのように唐突に、先程と同じく素早い動きでリョウに向かってエストックを突きこむ。しかし、

「だからノロいって」
しかしリョウは相も変わらず軽くナイフでその軌道を逸らし。

「っ!?っと!」
反撃の動作が始まるより前に、リョウの頭がある位置に赤い光の線が走り、リョウは慌てたように身体を逸らして、後方に跳ぶ。其処に。

「!」
「おっと!」
ザザの突き込みが迫りリョウはそれを戻りきらない体勢から無理やり跳んで避ける。

『息が合ってきた……?違うか、初めから出来たのをやらなかっただけ……ったく……』
何のつもりか知らないが、舐められてるなぁ等と面倒臭く思いながらに考える。と、更に予測線が来ている事に気がつき、同時にザザが構え直して居ることに気がつき、リョウは内心舌打ちをした。

コンビネーションを此処まで高めて仕掛けて来るのは正直予想外だったのだ。仕方ないのでザザの一撃は貰う覚悟で動こうとして……

「リョウ!後ろに避けて!」
「っ!」
反射的に、身体が動いた。
バックステップでライフルの弾丸をかわしたリョウは体勢を大きく崩し、片手をついて身体を制する形になる。其処に目をチカチカと瞬かせながらザザの突きが迫り……

「セェェッ!」
「っ!?」
突如としてリョウの目の前で振り下ろされた斬光が、それを地面に向かって叩き落とした。直後、その斬光が標的を変え、跳ね上がるように死銃の元に迫る。死銃は咄嗟に体を反らしてそれを躱そうとするが、剣を突き出した反動なのか、間に合わずに、その体表をアイリの握った刃が浅く切り裂き、血色のライトエフェクトが飛び散る。

「ハァァッ!!」
「クッ……!」
「っ!ちっ!」
続けて振り上げた刃を、アイリはそのまま上段から振り下ろす。
が、バックステップで死銃はそれを今度こそ躱し切り、同時に真横から飛んで来た弾丸を避けるためにバックステップで躱す。
と……リョウが叫んだ。

「うぉい!?何してんだお前はぁ!?」
「ひゃっ!?」
自分の前に立った女に、リョウは思いっきり大声を叩きつける。当然驚いたアイリはその場で飛び跳ねるが、構ってられるか。

「下がってろっつったろ!何時前に出て来て良いっつったよ!」
「え、いや、やっぱり後ろに居るばっかりってあれだし、今のリョウ躱せなかったでしょ?」
「ぬぅ……」
図星の為其処は返せなかった。と、
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