第八話
[8]前話 [2]次話
第八話 赤音と美樹も
赤音は学校で美樹、お昼休みに一緒に授業でやる鉄棒の練習をしている彼女に対して塾のことを話したのである。
「七人よね」
「そうよ」
「不安?美樹ちゃんは」
逆上がりの途中で止まってその逆上がりを終えた美樹に問う。
「これからのことは」
「やっぱりね」
美樹はその赤音にこう返した。
「少しだけれど」
「不安なのね」
「どんな娘かって思うとね」
どうしてもだというのだ。
「そうなるわ」
「そうなのね」
「ええ、いい娘だったらいいけれど」
「悪い娘だったらね」
「ほら、意地悪な子っているじゃない」
男女問わずである、そうした子供、大人でもそうであるがそうした人はいるものだ。
「意地悪だったり人によって凄く態度変えたり」
「その両方だったりね」
「変に威張ってたりね」
ケースは様々でそれが重なる場合も多い。
「そういう娘だったら」
「嫌よね」
「かなりね」
このことが本音だった。
「私はそのことが不安なの」
「私も、私意地悪する娘苦手だから」
「私もそんな娘嫌いよ」
「そうよね、そんな娘じゃなかったら」
「本当にいいけれど」
こう真剣に話す二人だった。
「いい娘だったらね」
「赤音ちゃんと同じよ。多分皆も同じよ」
「若し意地悪な娘だったら」
赤音は真剣な面持ちで言った。
「もう絶対に口きかないから」
「無視するの?」
「無視じゃなくて傍にいかないの」
絶対に相手をしないというのだ。
「だって相手にしたらそれだけで嫌なことされるじゃない」
「そうした子って関わりになるだけでね」
「向こうから近寄って来るかも知れないけれど」
それでもだというのだ。
「絶対に相手をしないから」
「それがいいわね」
「でしょ?嫌な思いをするのよりずっとね」
「ええ、そう思うわ」
二人は新しく来る娘に不安を感じていた、来る娘がいい娘ではなかったりすることは往々にしてあるからである、それでだったのだ。
第八話 完
2013・2・3
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ