Episode 1 転生乙女は妖精猫を三度断罪す
骨を愛でるいくつかの方法
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にコトリと置いて彼等を縛る呪縛を解いた。
「いただきますニャアァァァァ!」
「独り占めは許さんニャアッ!」
「俺にも一口よこすニャ!!」
当然ながら飛びつく三匹の様子を、キシリアは醒めた目で見下ろす。
そして……キシリアからの三度目の断罪が下った。
罪の名は"大食"。
分かち合うことをせず、与えられる事に感謝を忘れるという罪である。
「「ギニャアァァァァァァァァァァァァ!!」」
すさまじい絶叫がキシリアの小さな店を揺らす。
「蟹雑炊は程よく醒めてから食べないと口を焼けどするんだな。 これが」
せめて譲り合う謙虚さがあれば、途中で冷めてこんな悲劇は起きなかっただろうに。
先を争ってがっつくなどもっての外。
料理を最高に美味しく味わうには、それなりの作法や心得も必要なのだ。
「ま、これでこいつらも骨身に染みただろ」
――むしろトラウマになっているかもしれないがな。
そしてレンゲの中の雑炊をフゥフゥと冷ましながら、キシリアは一人楽しく舌鼓をうつのだった。
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