十四話
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「おいおい。いくらなんでも、それはおかしくないか?そんな組織が無限書庫や他の場所に保管するか?普通は組織の本部に保管するか、DSAAに管理してもらうとか……っ!!」
私はその言葉を口にしてわかった。お嬢ならやりかねないと……
「気づいた?そう、一応DSAAの本部にも手を伸ばしておいたのよ。そしたら、そのデータが出てきたってわけ」
「それで、クロムの名前があったのか?」
「あった、と言っても私が見たのは除名名簿。その中にクロムと同じ名前があった、それだけなのよ」
除籍名簿。って言うことはクロムはもう、その組織とは関係がない……?
更なる思考を巡らせようとした時だった。パチパチと渇いた音が響いた
「「ッ!?」」
「お見事だよ。アルピーノちゃん」
音の正体、それは茂みの影から拍手をしながら出て来るクロムの姿だった……
クロムside
「あー。これはヤバいかなー」
足を進めると、森を抜け、ロッジの近くに出た。誰かがいるのはわかっているから、気づかれない様に近くの茂みに隠れる
話をしていたのはノーヴェさんとアルピーノちゃん。別に話自体は問題ないけど、その話題は問題ありだ
「ちょっと、アルピーノちゃんを甘く見過ぎてたかな?まさか、情報収集能力まで高いなんてなー」
≪どうしますか?機密を守る為ですし、口止めを……≫
「いや、あの二人の事だから、多分言いふらしたりはしないよ。変に確証のない情報を言って混乱させたくはないだろうしね」
それに、あくまで見られたのは除名名簿のみ。現存している名簿を見られていないだけいいとしようかな
「うん。その腕あっぱれだよ」
僕は堪らなく拍手をしてしまう。どうやらその音は予想より響き、二人に気づかれてしまう
≪マスターはアホでいらっしゃいますか?≫
いや、そんな毒舌執事みたいに言われても……。まぁ仕方ないかな
僕は拍手したまま、茂みから出て行く
「お見事だよ。アルピーノちゃん」」
「さて、僕の話をしてくれるのは嬉しいけど、その話題以外でお願いしたいな」
「ていうことは……」
アルピーノちゃんは確信を持ったみたいだね
「うん。その通り、君たちの言う組織は存在するよ。もちろん、僕は元そこのメンバーだ」
月の光だけが二人を照らし、顔を見せてくれる。でも、その顔は驚愕の一言だけだった
「でも、見られたのが除名名簿で良かった。現存するメンバーの名簿なんて見られたら、危険じゃ済まないからね」
その言葉はさらにアルピーノちゃんの顔を青くさせる。まぁでも、ホントに良かった
「おい、クロム。お前はその組織での仕事はやった事はあるのか?」
「いえ、僕の出ていたブ
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