暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはvivid 車椅子の魔導師
十四話
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ませんよ。聞かせるような話でもないので……」

≪……配置完了しました。あとはトレーニング開始されてからです≫

うん。ありがとう

「正直、迷ってますよ。いつまでも昔の事に囚われていたらダメって気持ちと、今更公式戦に復帰して、恥を晒す事もないと言う気持ちの狭間で……」

どうしようもないくらいに……

「それに、やっぱり顔を合わせづらいんです。あの人達と」

「そうか、そうだったな。お前、ランキング上位組と結構仲良かったって話聞いた事ある」

その通りかな。あの人達にはホントに顔を合わせづらい。選考会で会うことはまずないけど、地区予選。そこに上がった時は男女混合の試合になる。これで顔を合わせる可能性はぐんっと上がる

「いえ、少し訂正です。僕は会うのが怖いだけなんです」

「怖い?どう言う事だよ」

「僕は半ば逃げる形で二年もインターミドルを離れています。今更戻って、あの人達に会った時、どれだけ冷たい目で見られるか……」

あの時のようにいくつもの冷たい視線で射抜かれて、体中を恐怖で取り込まれそうになるあの感覚が……

「お前は信じてないのか?そいつらがそんな事をするような奴じゃないって」

「……無理ですよ」

信用なんてものは脆く崩れやすいんですよ

僕はそう言って、その場から立ち去った……


ノーヴェside

「……」

だったら…だったら、てめぇの周りにいる親友はどうなんだよっ!クロム!

「そんな事も言えねェなんてな」

それほど、あいつの言葉が衝撃的だったって事か

「信用なんてものは脆く崩れやすいんですよ、か……。クロムに何があったら、そんな風になるんだよ」

その問いかけに答える奴はいない。そうだろう。その答えを知っているのはクロムだけなのだから……

「ん…?」

何かが頭に引っ掛かった。

でも、その正体は引っ掛かったままで、わからない

「あーっ!!すっきりしねぇ!」

ガシガシと頭をかいてしまう……

「しゃあねぇ。そろそろ模擬戦スタートするし、お嬢たち呼ばないとな」

私はお嬢に通信を繋いだ……


クロムside

[お前は信じてないのか?そいつらがそんな事をするような奴らじゃないって]

ノーヴェさんの言葉が頭の中で繰り返される

「そんなの信じたいよ……。僕だって、疑いたくなんて……」

でも、あの事があってからは……

「クロムくん?」

「っ!!」

突然、ミルテが目の前に現れた

「どうしたの?陸戦場に行ったんじゃ……」

「あ、うん。陸戦場に録画スフィアを配置して来たから、そこは大丈夫だよ。……少し疲れちゃってね。ロッジに戻ろうかと思ってるんだ」


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