第14話
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悠斗side
薄暗い闇の空を10機編隊の大型兵員輸送ヘリコプターが飛び抜けて行く。ヘリの座席には20人の完全武装した兵士達が銃の最終確認や、装備の点検等をしながらヘリに揺られていた。
俺は装備の点検を終えていたので、周囲の仲間達を眺めながら三日前に受けた会議の内容を思い返していた。
回想
第三会議室に集合した隊員達と共に椅子に座り、プロジェクターから映し出されている地図を眺めながら、作戦司令官たる中佐殿の説明を聞いていた。
「我々が此度介入する内戦だが、政府軍は民主化運動を進めようとする市民らを虐殺している。
そんな政府に対して反政府軍は散発的にだが応戦している。だが、結果は芳しくない。
そこで、我々のNATO軍の介入が決定した。
まずは、この地図を見てほしい」
中佐が指示棒を伸ばしてとある国の海岸部を指す。すると、プロジェクターの地図が変わり細かな地名などが表示された地図になった。中佐が指示棒を動かして1つの基地を二度叩く。
「我々NATO軍の作戦は、大きく分けて3つの作戦を同時に行う事になる。まず、頭堡となるこの海岸近くにある海軍基地を強襲、奪取する事だ。この海軍基地の規模ならばNATO軍の艦船の入港と物資の搬入が可能な前線基地になる」
「中佐殿の質問があります!」
「なんだ?大尉?何か疑問があるのか?」
1人の大尉が手を上げて起立する。
「はい。この海軍基地を制圧するには、かなりの兵力を要します。まさか、我々だけで行うのですか?」
大尉の発言を受けて他の隊員達もざわめきたつ。 地図に映し出された基地の様相は巨大要塞にしか見えなかった。
いたずらに攻めこめば苦戦は免れないだろう。
(確かに、尻込みするだろうな。こんな海軍基地を叩くなら、航空支援を初めとする他兵科との連係が必須だからな)
会議室中がざわめきたつ中、中佐が手を上に上げつつ前に出す。すると、隊員達が静かになった。
「諸君らの心中は理解できる。だが、諸君らが攻略するのはこの基地ではない。この基地を強襲するのは、フランク・フリードリヒ中将率いる我がドイツ連邦軍の精鋭達とイギリス、フランスの精鋭部隊が担当する。安心したまえ。諸君等が担当する場所の説明はまだ先だ。よろしいかな?大尉?」
「は!失礼しました!」
中佐の説明に納得した大尉が着席する。中佐は会議室内を見渡してから次の地図を表示させる。今度の地図には滑走路等が映し出された。
「次にこの地図を見てほしい。この航空基地は海軍基地から北東に20km程の所にある。既に政府軍が放棄してから、10年以上経過しているが未だに滑走路は使用可能な状態で残っている。また、管制塔等も健在だ。この基地を使わない手はない。そこで、諸君等にはこの航空基
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