第13話
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次の瞬間、地面が吹き飛びマルさんが宙を舞う。私の目には何も見えなかった。
「ど、どんだけだよ!あの優男!?」
「あ!あいつ見たことあるぞ!」
「え?何処で?」
「リボン付だ!リボン付きの死神だ!」
「3年前まで、我々と紛争に介入していた外人部隊の隊員だよ!」
悠斗兄様の攻撃で、地面にクレーターがあちこちに出来る。周りの兵士達が慌てながらも戦いを見ている。
何人かの兵士が悠斗兄様の事を思い出したのか、周りの兵士達に伝えている。
「クリスお嬢様。此処は危険です。少し離れてください」
「え?あ!軍曹殿!どう言う事ですか?」
私の肩に手が置かれたので振り替えると、そこには父様の部隊の軍曹殿がいた。軍曹殿は顔に傷があり、見た目は怖いが優しい人だ。顔面の傷は戦場で負ったらしい。何度か会った事があるから覚えている。私の背後で爆発音がした。
「悠斗の攻撃の余波がこっちに来てますからね。クリスお嬢様に万が一の事が有ってはいけませんから」
「ですが!私は二人の手合わせを最後まで見たいのです!」
「いや、クリスお嬢様。どうやら決着はついた様ですよ」
「え!?」
軍曹殿が指差す方を振り替えって見ると、そこには地面に倒れているマルさんと煙草を銜える悠斗兄様がいた。
「それまでだ!勝者不動悠斗!」
父様の勝利宣言が基地に響くのであった。
クリスsideout
悠斗side
マルギッテとの手合わせを終えた俺は、基地の戦闘機を入れておく格納庫の建物の日陰で休んでいる。
手合わせでつい力を入れすぎて地面にクレーターを大量に作ってしまった。工兵部隊の連中が顔を真っ青にしていたな。
まあ、直すのは彼等の仕事なので心中で謝っておいたけどな。
フランク中将は修繕作業の陣頭指揮を取っている。マルギッテは医務室に運ばれた。クリスはマルギッテの看病をするために付いて行った。
おかげで、暇になった俺はこうして日陰でのんびりしている。空を見上げると雲1つ無い青空が広がっていた。
(今日はいい天気だな。日本なら桜前線はどの辺りだろうかね。揚羽様と夜桜を見に行きたいね)
ふと、そんな事を考える。今頃揚羽様と小十郎は頑張っているだろう。
「・・・さま」
(う〜ん。小十郎は大分良くなったから、揚羽様の足を引っ張る様な事は無いだろうな)
「……斗?」
(紋白様や英雄様は元気だろうか?まあ、お二人には素晴らしい方々が側にいられるから問題無い気がするがな)
「……悠……悠斗?」
「うん?」
空を見上げていると、下から声がしたので見てみると、綺麗な黒髪を風に靡かせながら俺の顔を見ているセレンと視線な重なった。
(あれ
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