第13話
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は山々だが、隠れて見られているのは癪に触るな。出てきてもらうとするか)
俺は先程から感じる視線の方を見る。
庭に生えている木の陰から金髪の髪がチラチラ見えている。もう1つ生えている木からは帽子の鍔が見えている。本人達は隠れているのがバレていないと思っている様だ。
「クリス!フランク中将!隠れていないで、出てきたらどうですか?」
「そんな!?私の気配がバレたなんて!?く!忍者にはなれないか!」
「ハッハハ。流石悠斗君だ。まさか、私の存在に気付くなんてね。流石侍だな」
「な!中将!お嬢様!」
木の陰から軍服を身に纏ったフランク中将と、動きやすいジャージを着たクリスが出てきた。
フランク中将は笑顔である。クリスはばつの悪そうな表情で此方に来た。
「フランク中将。クリス。おはようございます。わざわざ訓練を始めた時から隠れて見てなくても、堂々と見ていればよかっじゃないですか?」
「おはよう悠斗君。うむ。まさか、最初から気付いていたとわな。初めは悠斗の訓練をひっそりと見ていたから、バレてないと思っていたのだがね」
「おはようございます。悠斗兄様。私は、隠れて見るつもりはなかったのですが、父様に邪魔してはいけないと言われて隠れて見ていました」
「安心していいよ。別に怒ってる訳じゃないから」
俺がそう言うと、クリスは安堵の笑みを浮かべる。俺はそれが可愛らしかったので、頭をそっと撫でてやる。クリスは嬉しそうに頭を撫でられている。
(悠斗兄様の掌は温かく大きいな。昔から良く、私の頭を撫でてくれる。凄く落ち着くな〜)
「ゴホン。悠斗君。クリスの頭を撫でるのはそれくらいにしないかね?」
「悠斗。お嬢様だけ頭を撫でるのは不公平です!私の頭も撫でなさい!」
「ん?これで良いか?」
「あ!?」
クリスの頭を撫でていた手をマルギッテの頭に乗せる。マルギッテの赤い髪の毛を優しく撫でる。
(昔に比べて、撫でかたが更に上手になってます。優しさが伝わってきます)
ほんの僅かに頬が紅く染まったマルギッテの頭を撫でる。暫くマルギッテの頭を撫でた俺は、手を放してフランク中将と向かい合う。フランク中将は黙って俺を見つめている。物凄く真剣な表情で俺を見ていたフランク中将が口を開いた。
「ふむ。悠斗君。クリスとマルギッテ准尉の二人を嫁にもらわないかね?クリスは何処に嫁に出しても恥ずかしく無い娘だ。マルギッテ准尉も同様だ。彼女も私にとってはもう一人の娘だ。どうかね?」
「フランク中将。いきなり、真剣な表情でそんな事を言わないでください。心臓に悪いです」
「なに?!クリスの何処に不満があるのかね!?この素晴らしい娘であるクリスの何処が不満かね! マルギッテ准尉は男らしい女性
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