ライザーとの戦い
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違いすぎる。こっちはオーフィス相手に密度の高い戦いを毎日繰り返して、母さんの特訓も受けたりもしてるんだ。油断しない限りは負け無い。
「くそっ!? 貴様っ、卑怯だぞっ!!」
「はっ、どこがだよ。死んでも復活するフェニックスを相手にするなら、殺さずひたすらサンドバックにして、負けを認めさせるしかねぇだろうがっ!!」
そう、殺さないように殴り続けるだけだ。激痛と屈辱を与えて精神を疲労させるのだ。だから、髪の毛を引きちぎったりしてやるし、拳整形もやってやる。
「誰が貴様なんかに妹をやるかっ!!」
「はっ、もう貰ったぜ」
「許さんっ!!」
その後も殺さずに徹底的にボコボコにした。それでも立ち上がって来るライザーはかなり凄い。ちょっと格好良いかも知れない。
「まだだ、まだ終わら…………ん…………ごほっ!?」
「お兄様っ、もういいですからっ!!」
いつの間にか、両方の眷属が集合していた。
「まだだ、まだ俺は負けて…………いないっ!!」
あれ、何かあっちが主人公でこっちが悪役になってるぞ。まあ、負けてやる気は無いけどな。だって、こっちにもユーリがかかってんだからな。
「行くぞ、イッセーっ!!」
「来い、ライザーっ!!」
そして、同時に動き出した俺達は互に殴り合う…………格好で止まった。
「あれ?」
「お兄様?」
『ライザー・フェニックス様、気絶によるリタイア。勝者、ユーリ・ナベリウス様』
アナウンスが流れて来た。よく見るとライザーは立ったまま気を失っていた。
「お兄様っ!!」
そして、レイヴェルがライザーに抱き着いた。
「なんか、凄く後味悪いな、おい」
『戦いに勝ったのに勝負に負けたな』
『…………どんまい…………?』
「オーフィス、後でお仕置きだ」
『…………望む所…………我…………嬉しい…………わ〜い…………』
だっ、駄目だ…………どうにかしないと。
「…………お疲れ様…………」
「お疲れ様でした」
「…………大丈夫?」
「ああ、ありがとう」
こうして、俺達のレーディングゲームのチュートリアル対戦は終わった。そう、まさかの神器の反乱で殴り合うしかないという悲惨な戦いだが。
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