8*フラグより食欲
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ナルミに噛り付いて、しばらくすると、彼の顔がだんだん青くなっていった。
そして、助けを求めてきた。
「う………、あ…し、死ぬ、たすけ…」
悲痛な叫び、もとい呻き
「ひ、姫様!先生が!血の気が顔が!」
「ん?……うぉう!?」
姫が離れると、力無くナルミは気絶していた。
「…………ちとやり過ぎたかの?」
「ちょっとじゃないです!!先生が死んじゃいます!お兄様!先生を運んで下さい!」
そう言われ、ゼノアはナルミを背負って馬車に戻って行った。
「うぅ??、姫様!先生が死んだらどうするんですか!」
いつもとは違う、必死な剣幕のシルバに圧倒されながらたじろぐ姫。
「たしかに先生は優しいし許してくれるかもですが!でもやり過ぎです!」
「す、すまん…」
「それは私でなく、せん「はいはい、それくらいにしようね。」…副隊長。」
マジギレしてるシルバのもとにやってきたのは近衛隊の隊長と副隊長である。
「そもそもシルバ、君も今朝同じような事をしたんではないか?」
「うぅ…」
仕事モードの真面目なミミリィの口調と言われた事実に押され、グゥの音もでない。
「うん、とりあえず今はナルミ君の側で看護してあげたら?きっと彼も喜ぶとおもうよ。」
リムの言葉にはっとしたシルバは即座に
「私、先生の様子を見に行ってきます!」
ダッシュでナルミの元へと消えて行った。
「……乙女だねぇ。初々しい。」
「………でもああいうのが病的なまでに相手に依存してしまうのよね…」
「?」
後に残ったのは、本人も気付かない変化を見抜いた一組のカップルと、その二人が言ってる事を理解出来ない女の子らしくない姫様だけであった。
**********∝☆
「うぅぅ…」
ナルミが姫に襲われてから約二時間、日もすっかり落ち、見張り以外の大多数の者が眠りについている時間に彼は起きた。
「せ、先生!大丈夫ですか!?」
真っ先に反応したのはシルバである。
ちなみに、他には寝静まった近衛隊と姫、そして看病していたゼノアだけである。
「うぅ、だ、いじょうぶ…。でもお腹すいた…。」
「ご飯ですね!持ってきます!」
「おい、まて……ったく。」
兄の制止も聞かず、走っていく妹。
ぶっちゃけ皆が寝てる、この場所での食事は迷惑になるのである。仕方なく、ゼノアは半覚醒状態のナルミを背負って追い掛けるのであった。
「あ!お兄様うごかしたらダメ!」
「あそこで食事してると、皆が起きてくるぞ。」
大きな鍋を持って怒るシルバを諭すゼノア。
とりあえず馬車から少し離れたところにいくことになった。
グギュルルルル
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