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なりたくないけどチートな勇者
8*フラグより食欲
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れから10秒位して、ゼノアが首筋から離れた

「うまい!」

なんとも素晴らしい笑顔ですこと。
そんなにうまいんか?

すると、シルバちゃんが

「…私ももう一口いいですか?」

遠慮がちにいってきた。
シルバさん、上目使いは反則です。

「少しだけなら…」

そう言うと彼女は控えめに首に牙を立てた。
…なんか、この体制は見る方向によってはやばくね?

「あーーー!シルバがナルミと逢い引きしてる!」

はいお約束、姫乱入。
そしてその言葉に反応したシルバちゃんは弾けるように自分から離れた。

「ち、ちちちちがいます!逢い引きなんてそんな!先生と…あいびき…」

そしてこの純粋乙女はショックが大きすぎて真っ赤になって再起不能になってしまった。

…そもそも、兄貴交えた逢い引きなぞきいたことねぇ。

「違うって、自分の血を彼等にわけてただけ。逢い引きとちがうから。」

「……そ、そうです!先生の血が余りに美味しくて分けて貰っただけで………あ」

あ?

「ほう、それは本当か!?なら私も少し 貰おうか!」

はぃ!?

「ちょいまち!何故に!?そもそも姫様も吸血鬼なん!?」

「私の種族は誇り高い魔霊王種(ファントム)だ。そんなことも知らんのか?」

「…おあいにくさま、全く知らね。
で、なによそのファントムって。」

「ふむ、かい摘まんで言うとあらゆる種族の祖となる種族。
つまりいろんな種族のいいとこ取りな種族だ。
まぁとは言えいろいろとあるがな。」

ずいぶんアバウトな物言いで

「と、いうわけで。つまり吸血種みたいに血を嗜むことも知っている訳だ。
なので飲ませろ。」

「断固拒否する!」

だってこいつなら干からびるまで飲みそうだもん。

「拒否権なーし!」

グハッ!

なにがあったかというと、自分が人間と暴露した時と同じ状況です。
つまりマウントポジション。

そこからだんだんと姫様の顔が近付いてきて…

カプッ

首筋に一撃
四回目だと、もう慣れたよ。
ちなみに、噛まれる時にシルバちゃんが謝ってた気がするのは気のせいではないだろう。

そして姫様、目を見開き一言。

「……これは、なんと甘美な…。
年代物の果実酒でもここまではいかんぞ…」

さいですか、それはようござんした。
さぁ、とっとと離れろ。

カプッ

コルァ!何二口目突入しとんじゃワレ!
やめろ!この欲望の塊め!マジで死ぬから!マジで!本気で!
お願い!やめて!お願いします!干からびる!

「う………、あ…し、死ぬ、たすけ…」

ここで自分の意識はプッツンした



?サイドシルバ?

姫様が
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