8*フラグより食欲
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無茶な見返りを求めてきますし……飲めない種族もいますし……近衛隊の皆も疲れてるし……市販の健康血液は……安くても一個1000リーグ位して……新入りの私は…そんなに買えないし……お兄様は王都に行く準備が忙しくて会えないから分けて貰えないしで……もう二日飲んでません……ふぇぇ。」
…1リーグっていくらよ。
そういや、未だにこの世界の単位とかって知らないのよな。
言葉はわかんのに、中途半端な翻訳機能な気がして来た。
ぐぎゅる?????
おっと、忘れてた。
「…自分の、飲む?見返りはいらんから。」
見殺しにはできないしね。
するとシルバちゃんは 目を輝かして
「いいんですか!?」
自分は頷いて、左腕を出す。
まぁ吸血鬼にはならんべ、なったらこの世界にはネズミ算式に吸血鬼が大量発生して、うめつくされているだろうし。
「ありがとうございます!では、いただきます!」
かぷっ
そういうと彼女は迷わず自分の首筋に噛り付いた。
……左腕を無視して。
つっ!
一瞬痛かったがそこまでではなかった。
…感じとしては、猫に甘噛みされながら注射で血を抜かれていく感じ。
必死にちうちう吸ってるちびっ子の真剣な顔が何となく癒される。まぁ、もう少しくらいなら、このままでもいいかな…
………………すいません、シルバさん、もうやめて、血が無くなる。
「……ちょっ、シルバちゃ、ん、もうそろやめ…」
しかし、そこは久しぶりのお食事のシルバ嬢。
全く気付く気配すらありません。
朝早くなので人通りもありません。
しぬ、誰か自分にレバーを!
血を早急に作らねば!
あぁ、誰か助けて!
「死ぬ、か、ら、やめて、もう」
ここでやっとこさシルバの娘さんが気付き、慌て離れる。
「あ、う、す、スイマセン。あまりにおいしくて、つい……」
…くそっ、かわいいじゃないか。
涙目の上目使いなんて、しかももじもじしながら申し訳なさ気に謝るとは、まるで自分がいぢめてるみたいではないか。
「……いや、だいしょうぶ、ダ……ヨ?」
あぁ、視界が霞む……。
「え?せ、先生!?せんせー!!」
**********?☆
ガタゴトガタゴト
体がだるい
ガタゴトガタゴト
そして重い
ガタゴトガタゴトガタゴト
つか痛い、寝床が固い 、そして揺れる
「あ、起きた。」
……何故に真っ先に姫様のお顔を拝見せにゃならんのだ。
つかここどこ?
「詰まるところ、自分は倒れてしまって、出発の時間になっても起きないから、気絶した自分をダイレクトにここに押し込んで出発したって訳ね。」
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