第二話〜王とは〜
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朱才…」
「孫権様、あなたが歩むべき道は、桃蓮様、雪蓮のような天下の猛将の道に非ず。貴女は『王』の道を歩んでください」
そう言うと、あれほど饒舌だった江の口は開かれなくなった。
全て語り尽くした。言外にそう告げていた。
しばらく沈黙が続き…
「朱才よ」
「はい」
「……………私の真名は蓮華だ。立場は対等、呼び捨てで構わん」
「しかと承りましたよ、蓮華。私のことは江とお呼びください。」
「あ、ああ、よろしく頼む」
江と蓮華は握手を交わす。
その後、そこに傍で見ている甘寧も参戦し、結局甘寧の真名である『思春』を呼ぶことを許されたのは余談である。
ある程度打ち解け、3人でしばらく雑談を続けていると後ろから焔が近づいてきた。
「母様?どうかしたのですか?」
「少し付き合いなさい」
江が用件を聞くと、焔は言葉少なに答える。いつもと違った様子に江は余計な詮索をせず、あとをついて行った。
2人は行軍中の部隊から離れ、馬を走らせた。
「…それで何か?」
「近くまで来たからね。墓参りよ」
寂しげな表情を浮かべた焔はただただ前を見据えていた。
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