機動戦士ガンダムSEED
0155話
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遺伝子に影響を与えているかどうかは不明だ。少なくても分類上はナチュラルになる……筈だ。
「でも、それだとキラと同じOSにしても使えないんじゃ?」
カズイがボソっと呟く。
「それに関しては問題無い。俺自身の身体能力はその辺のコーディネーターには負けないしな。それに傭兵が、相手はコーディネーターだからって戦えませんって訳にはいかないだろう。今回の戦闘、俺の予想ではこれで終わりという訳じゃない。奴等の狙いがここにまだ2機も残ってるんだし、恐らくまた来る。だからその前に俺自身が生き延びる為にもあの機体を動かせるようにしておきたい。さっきは偶々あの未完成OSでもなんとかなったが、そんな幸運がそう何度も続く訳がないからな」
「あのOSでザフトを倒したんですか!?」
実際にストライクに乗っていたキラだけに、どれ程酷いOSだったのか知っているのだろう。賞賛と驚愕が入り交じったような目で俺を見ている。
「今言ったように、偶々何とかなっただけだ。……OSのコピー、頼んでもいいか? お前達だってこのままここで死にたくはないだろう? それと、この先にまだ無事なトレーラーがあるから何人かで行ってトレーラーをここまで持ってきてくれ。恐らく俺の乗っていたMSの装備や予備部品が積まれている筈だからな。全部で3台のトレーラーがあったから、動かせるようなら全部持ってきてくれると助かる」
「分かりました」
サイが頷き、トールとカズイを連れてトレーラーの方へと向かう。キラも俺が言った『死にたくないだろう』という、半ば脅しのような言葉を聞きストライクのコックピットへと入っていく。
「あの、アクセルさん。私は?」
一人残されたミリアリアが所在なさげに尋ねてくるが、ベンチに寝ているマリューへと視線を向ける。
「その女に付いててやってくれ。さすがに目を覚ました時、近くにいるのが見知らぬ男じゃ警戒するだろうしな」
「はい。お水か何か用意してきますね」
「ああ、頼む」
水を取りに行くミリアリアの後ろ姿を見送り、一息吐く。つい先程まで戦場だったとは思えない程に静かな一時。さすがに乗り慣れない機体を、しかも未完成のOSで武器も使わずに敵と戦うというのは自分で思っていたよりも精神的にきつかったのか、どっと疲労が襲ってくる。このまま眠ったら気持ちいいんだろうが……クルーゼが来るというのにそうも言ってられないな。
そんな事を思っていると、トレーラーが3台こちらへと向かってくるのが見えた。サイ達が無事発見してここまで持ってきてくれたのだろう。
「アクセルさん、これでいいんですよね?」
「ああ、助かった。これでOSのコピーが終われば……」
「アクセルさん、終わりました」
……タイミング良いな。と言うか、仕事早いな。
まる
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