暁 〜小説投稿サイト〜
カルメン
第三幕その一
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「それで帰れば?」
「またそんなことを言う。本当に」
「だから酷い女なのよ」
 そこまで言うとホセに背を向けてその場を後にする。ホセはそのカルメンに追いすがってまだ何か言おうとしたがそれは止めた。そうして仕方ないといった様子でまた見回りに戻るのであった。
 その頃焚火の周りに皆が集まっていた。ダンカイロとメルセデスがカード遊びに興じていた。
「何か今日は面白くないな」
「そうだな」
 レメンダートはダンカイロのその言葉に頷いた。
「どうしたものか」
「じゃあ占いなんてどうかしら」
 ここでフラキスータが提案してきた。
「占いか?」
「ええ、色々とね」
「じゃああたしもやらせて」
 それを聞いてメルセデスも話に入って来た。四人であれこれと話すのだった。
「これから何が起こるのか」
「それをね」
「じゃあそれをするか」
「ああ」
 レメンダートは特に反対することもなくダンカイロの言葉に頷くのだった。彼としても退屈しているので特に反対する理由はなかったのだ。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ