第15話 これは、俺の戦い
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の方法で封じる、もしくは破壊すれば、例え不死の相手で有ろうとも、取り押さえる事は可能と成ると言う訳やな」
俺の、対ラゴウ星戦闘に対する作戦の全貌が提示された。
もっとも、こんなムチャな作戦が本当に実現可能かと問われたのなら、自らの口から出た作戦で無ければ、否と確実に答える、と言うレベルの作戦ですから。
何故ならば、相手は不死。例え一度、何処か一カ所を破壊したとしても、仙骨がひとつでも残って居る限り、時間が掛る可能性は有りますが回復される可能性は非常に高いでしょう。
更に、相手の運動能力に因っては、仙骨や琵琶骨に攻撃を命中させる事も至難の業と成ります。
これはつまり、少なくとも、相手の能力がかなり低くないと無理だと言う事。
……と、すると、作戦の成功する確率は、晴明桔梗結界の効果次第、と言う事に成りますか。
「……それは」
有希が何か言い掛ける。そして、彼女の言いたい事は判りますよ。
ですが……、
「確かに、ラゴウ星がホンマに不死かどうかは判らへん。しかし、最悪の想定は行って置くべきやと俺は思う」
俺は、有希の次の言葉を遮るようにそう言った。
自分の口から飛び出した作戦やけど、これが実現出来る可能性が低い事は理解出来ますよ。しかし、仕方がないでしょう。
ラゴウ星の排除は、絶対に誰かがやる必要が有る事ですから。
座して死を待つような趣味はないですし、これが何らかの神話的追体験なら、俺がやらない限り俺の未来は非常に暗い未来の可能性が高い。
ついでに、有希の未来に立ち込めた暗雲に関わって来る内容ならば、彼女の未来も無く成ります。
まして、現実に宇宙の彼方から首だけが接近中。こんな、メチャクチャな身体能力を持った存在を、物理的にも、魔法的にも倒す事は難しい。
ならば、その方法に何らかの呪的な意味を持たせなければ、始めから勝負に成りませんから。
伝承上でラゴウ星を封じたとされる一目連の属性を与えられた俺が、伝承上で、黒い身体を持つ邪神の能力を抑える晴明桔梗結界内で戦う、と言う状況を作り上げるしか。
「捕えた後は、太陽星君の牢獄に、それぞれの仙骨と琵琶骨を封じた状態で閉じ込めて置けば、そう易々と逃げ出す事は出来へんはずやな」
もっとも、ソレでも永久に封じ続ける事は出来ないとは思いますけどね。
何故ならば、彼らは必要悪。顕われると破壊しか行いませんが、その時の停滞した流れを打破する役割も持って居ます。
怠惰な天界や神、仙人……有る時は人間に対して、自分達が絶対の支配者では無い事を報せる為に世界が送り込む『破壊者』。そう言う側面も持っている存在。
つまり、絶対に乗り越える事の出来ない壁ではない……はずなのですが。
それにし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ