第15話 これは、俺の戦い
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のその場の勢いとやる気だけ、と言う雰囲気で意見を口にする方法も有りますが、それは、これから先に俺が口にする内容から考えると逆効果。そんな態度では、間違いなく、これから先の俺の願いを認めてくれる訳は有りません。
何故ならば、これから先に俺が口にする内容は、大きく言えば、全人類の未来に関わる内容と成りますから。
そんな全人類の命運を、その場の勢いとやる気だけの存在に預ける能天気な連中ではないはずです。水晶宮の住人と言う存在は。
「聞きましょう」
穏やかな口調でそう答えてくれる水晶宮の長史。ここまでは想定内の対応。
但し、ここから先については……。
「キョンやハルヒに関して、私は部外者です。ですが、ラゴウ星に関しては、私はこの変わって仕舞った瞳や、私がこの世界に流されて来た時間から推測すると当事者の可能性が高いと思います」
この眼前の青年。和田亮と名乗った龍種の長史は、俺の事を異世界からの来訪者と表現しました。だとすると、俺が次元移動した際に発生したと有希が話した次元震と言う現象を掴んでいた可能性が高いと思います。
まして、彼は以前……一九九五年に起きた時震の発生を予見していて、その時に起きていた闇の救世主事件を見事終息させた手腕を発揮したはずです。
しかし、
「知っての通り、我々は人間界の事象には不干渉が基本です。人が、人の意志で滅びの道を歩むのならば、我々はその事に対して異議を唱え、導き、諭すような事は為しません」
其処まで告げてから、何故か、有希に視線を向ける水晶宮の長史。
そして、
「故に、涼宮ハルヒが閉鎖空間。我々の言葉で説明するのなら、異界化現象を起こし続けていた時も、我々水晶宮は不干渉を貫いたのです」
成るほど。良く判りませんが、涼宮ハルヒが何か、世界に対して悪影響を与えるような事を為していたけど、それについては水晶宮の基本的な立場。不干渉を貫いたと言う事ですか。
確かに、自らが人類に対する上位者の如く振る舞い、何か事が有る事にちょっかいを掛けて来るヘブライ神族などのような存在も居ますが、もし、水晶宮。つまり、龍種がそのような事を行えば、件のヘブライ神族や、今、日本を支配している天津神との衝突を起こす恐れが有ります。
そして、俺が今、この世界に違和感を覚えていない以上、そのハルヒが作り出した閉鎖空間と呼ばれる現象は、そんなに大きな影響を世界に与える事なく終息したのか、それとも、水晶宮以外の組織が対処する事に因って事態を終息させる事が出来たのでしょう。
「但し、今回は事情が事情です。天魔ラゴウ悪大星君に関しては、我々が対処する事に決まりましたから、御二人は、この危険な事件には関わる必要は無く成ったと告げる為にお越し頂いたのです」
し
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