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第八話 復讐の結末
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――。



「リサは、お前を放っておけないって言ってたのに、なんで信じてたお前に殺されなきゃならなかったんだよ! ――答えろよ、キース!!」

俺は叫ぶと、キースに向かって剣を振るった。
PoHに負けて以来、感情を抑えるために誰とも本気で付き合ったことはなかった。感情の昂りは戦いの邪魔になると知ったからだ。
だが今回ばかりは、その感情を抑えることができなかった。

キースに目掛けて、カタナを振り下ろす。彼は、迫るカタナを避けようとしなかった。

一秒もしないうちに、俺のカタナはキースに確実な一撃を与える。彼は――間違いなくここで死ぬ。

甲高い金属音と火花を思わせる赤いライトエフェクトが散った。

「そこまでだ、ジル!」

寸でのところで俺のカタナを弾いたのは、黒いコートの少年――『黒の剣士』キリトだった。

「キリト……」

思わずため息をつく。そして直後に驚愕した。なぜ今、俺はほっとした。敵を討つ直前で阻まれ、恨みこそするだろうに、なぜ安堵した?

「――っ、邪魔すんな!」

即座に場違いな感情を圧し殺し、キリトの剣に向かってカタナを振る。
地面と平行に構えられた剣は、下からわずかに斜め左に振り上げたカタナに容易く弾かれた。

「セラッ!」
「ぐ……!」

大きく体勢を崩したところで、キリトの腹を蹴り飛ばす。
これで、俺を阻む者はいない。

「ウラアァ――!」

いまだ、キースは一歩も動かずに立ち尽くしていた。その様子になにかチクリとするような感覚を感じながらも、カタナを振り下ろした。

「――やらせません」

しかしそれでも、俺のカタナはキースに届かない。
横合いから別のカタナが伸びてきて、俺のカタナはキースの肩を掠めるように逸らされる。

「やめてください、ジル。これ以上は――」
「これ以上は、どうするってんだ?」

肩を寄せあうような体勢で、俺と――そしてカズラは互いに至近距離で見詰め合い、鍔競り合う。

「今回ばかりは、俺も引き下がれねーんだわ。敵を目の前にして、なにもしない復讐者なんていないだろ?」
「敵――?」
「君には、関係ねぇことだよ!」

カズラの一瞬の隙をついて、俺はカタナの柄から手を離した。
俺の右肘に赤いライトエフェクトが発生し、カズラの脇腹に肘鉄が突き刺さった。

「かっ――!?」
「沈めよ」

カズラが怯んだところで、左拳を彼女の顎へと叩き込む。そしてさらに腹を蹴り飛ばしてやった。

「ていうか、君程度で俺を止めようとか……生意気」
「わ、たしとのデュエルは、まったく本気ではなかったんですか……!?」

うずくまるカズラの問いには答えず、俺はキースに向き直ろうとして、背後に衝撃を受けた。
直後、
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