第45話 そして、試着へ・・・
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「今回は、完璧よ!」
「結局、普段着か」
「アーベル、何か言いましたか?」
「なんでもない」
「それなら、行きましょう」
「はい」
「・・・」
「・・・」
今日のテルルはテンションが高い。
俺だけがテルルの相手をして、セレンとタンタルは最初から黙っている。
マイラの村での一件の後、俺は買い物に付き合わされていた。
「アーベル、ちゃんと責任は取りなさいよ!」
とのことで、落下しても下着が見えない服を買うために世界各国を回っていた。
「テルルが最初に行けばいい」
という提案は
「下に誰がいるかわからないから駄目」
と一蹴されている。
・・・。結局、気にいった服が見つからないため、普段着にすることとなった。
まあ、怒りが収まってくれたのなら何でもいいが。
「アーベル、何か言いましたか?」
「いや」
準備が出来た俺達は、ホビットのノルドがいる洞窟に向かった。
「井戸に入らせてもらうよ」
「下の世界にいくのか」
知っていたのか、ノルド。
「当たり前だ。井戸に潜った人数と、出てきた人数が違えば、すぐにわかる」
「確かに、そうですね」
この世界では、怪談は通用しないのだろうか。
どうでもいいことを考えながら、井戸に入った。
「これだな」
アッサラームにいるリックから教えてもらったところを調べると、土の下から鉄の板が出てきた。
リックが他の人に見つからないよう、フタをしていたのだ。
俺達も後からふさぐように、リックにお願いをしていた。
下の世界から、上の世界へルーラなどで戻るときは、別のところを通るので、穴をふさいでも問題ない。
今回の降りる順番は前回と一緒だった。
じゃんけんに参加できないのは残念だが、他に優先することはある。
今回は、ドムドーラと呼ばれる町の北にある山に到着した。
途中で、モンスターに遭遇することなく、町にたどり着く。
町に着き、宿を確保したあとで、俺は全員に自由行動を提案した。
みんなを見送ると、俺は1人宿屋でくつろいでいた。
今後の方針を考えるためだ。
とりあえず、この世界で武装を整えるのが優先か・・・
「アーベルさん。武器屋にいかないのですか?」
しばらくしてから、タンタルが宿屋に戻ってきて提案してきた。
俺は、この町での買い物は考えていなかった。
ドムドーラの武器屋にこのパーティの戦力強化が可能な装備品はなかったからだ。
「そうですね。まあ、せっかくだから見に行きますか」
とはいえ、事前に情報を知っていると思われるのは困るので、ついていくことにした。
2人だけで行くと思っていたが、途中で買い物をしていたセレンとテルルに遭遇し、結局4人で行くことになった。
「セレンさん。きっと似合うと思いますよ。いか
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