第42話 そして、ジパングへ・・・
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にあると伝えられている。
ちなみに、山陰の左側が島根県で、右側が鳥取県だ。
「最初の予測地点で見つかるとは幸先がいいな」
「予測地点とは?」
「なんでもない」
俺は慌てて否定する。
ちなみに、他の予測地点は天の岩戸のことだ。
これは、隠れた場所が闇の場所だったことに関連している。
言い伝えは日本各地にあるが、俺が知っているのは宮崎県にある神社ぐらいしか知らない。
違ったら、ジパングの村で聞き込みを行う予定だ。
「アーベル、見つかったのはいいけど、どうするの」
「いつものを試そうと思う」
「あれですか?」
「今回は、威力を抑えたものを使うけどね」
俺は袋から野球ボール程度の大きさのものを取り出す。
名付けて、魔法の玉(小)だ。
「これまでのものを使うと、爆破で洞窟を壊しかねない」
俺の言葉に、セレンとテルルは頷いていた。
「アーベルさん。何が始まるのです?」
「そうですね、少し岩から離れて見てください」
俺は、魔法の玉(小)を裂け目に固定すると、みんなと一緒に避難して、メラを唱えた。
岩の一部が崩れ落ち、俺達ががれきを取り除くと何とか人が通ることが出来る空間が出来た。
「威力は十分と。この程度なら、規制して販売するのは問題ないか」
俺は、爆発の威力等を報告書に記載していた。
報告書を作成し、量産化に向けた問題点を整理することで、キセノン商会から先行量産型の魔法の玉(小)をいくつか譲ってもらったのだ。
洞窟を進むと、目の前には井戸のようなものがあった。
のぞき込んでも、真っ暗で、先が見えない。
俺のイオラ(観賞用)で調べてみたが、先にある闇は一向にわからない。
先ほどの岩の破片を落としても、当たった音が聞こえない。
「とりあえず、確認出来たので今日は帰るか」
「そうですか」
「わかりました」
「まあ、いいけど」
俺達は、新たに発見した洞窟(?)を後にして、次の目的地へと向かった。
「痛かったですぅ」
「ごめんね、セレン」
「俺も痛かったぞ、テルル」
「はい、アーベル。この薬草でも食べておきなさい」
「はいはい」
俺は、袋からアリアハンで買い占めていた薬草を取り出すと、口に含めていた。
俺達は、ジパングの洞窟の入り口で経験値を稼いでいた。
ここには、メタルスライムが数多く出現する。
装甲は堅く、すぐに逃げる特性から倒すのは至難の業だが、倒すことで得られる経験値は破格だった。
というわけで、タンタル(年齢が10歳以上年上と知ってからは「さん付け」で呼んでいる)の「くちぶえ」でいつものように戦っていた。
ところが、思わぬ問題が発生した。
敵が強かったわけではない。
きちんとHPの管理をしていたので、モンスターの攻撃で瀕死になること
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