4*まともな奴ほどバカを見る
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ス城のとある一室にて。
この国つまりトゥインバル国の第三王女であるエリザ・ルル・トゥインバルはいま…
「…暇じゃ。
暇じゃ暇じゃ暇じゃ暇じゃ暇じゃ暇じゃ暇じゃ暇じゃひーーまーーじゃーー!」
限りなく暇だった。
周りの者達はなぜかバタバタしていて相手にしてくれない。
そもそもこういう時はだいたいおもしろい事が起きているのだが…
「のぉ、城下に行って遊びたいのじゃが、だめかの。」
「駄目です。
頼みますから大人しくしていてください。」
だいたいそんな時は、それにともなって彼女の護衛、ひいては彼女の行動規制が強化されるのであり、いつも以上に暇になるのだ。
そして姫がこんな状態の時に1番の被害を受けるのは…
「頼みますから姫様、これ以上この老いぼれをいじめないでくれませんか。」
教育係兼お目付け役の老人、ゾーン・エルベルト、その人である。通称ゾーン爺。
緑の髪の、ダン○ルドアよろしくな長い白髭を蓄えたいかにも”賢者”な出で立ちの老人。
ちなみに眼鏡はない。
「何度も言ってますように、いま外は危険なじょ「それは草原の方であろう?なら逆の方で遊べばいいではないか。」
今日も今日とて姫様のワガママ爆弾により疲弊している。
そして、外に出たら絶対にこの姫様は護衛の目を欺いて草原に行く。
今までも何度もあったし、なにより彼女の顔がそれを隠しきれてない。
「…わかった、私ももう子供ではない。
大人しく一人で読書でもしよう。
なのでゾーン爺、もう下がってよいぞ。」
もちろんゾーン爺は彼女が一人になったら自慢の羽で抜け出す魂胆だというのは理解してる。
だが…
「…わかりました。
ならわしは隣の部屋で待機しておりますのでなにかご用があればすぐに申し付け下さい。」
あえて離れることにした。
姫様はさっきの2倍くらい目を輝かせている。
そしてゾーン爺は部屋を後にし、扉を閉めた。
そして…
「ねわぁっ!ゾーン爺!
窓に新たな硬化魔法をかけたな!」
窓だけでなく、部屋全体にである。
そしてゾーン爺がいなくなり、窓も開かない部屋に姫様は一人取り残された。
つまり、脱出の手立ても、外に出る為の交渉をする相手もいないのだ。
全てはゾーン爺の計算通り。姫様はまんまと嵌められたのだ。
と、姫様からやっとこさ開放されたばかりのゾーン爺の所に、一人の兵士がやってきた。
「ゾーン様、ゼノア隊長から連絡です。」
そういいながら、碧い手の平サイズの魔石をわたす。
「うむ、ご苦労。
あー、ゼノア、わしじゃ。」
『ゾーン爺、突然だがあの光とカームルについての報告だ。』
「ほぅ、もうわかったのか?」
『ああ、それらは両
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