3*パジャマの不審者
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味ですか?」
「自分の命を守るためにやったというなら、今此処で貴様は命の危機に直面している。
なのになぜ、貴様はあのカームルのように私達を消し炭にしない?」
…いや、なにいってんのさこの人。
つかいつの間に睨みでなくて真っ直ぐに真剣な目を向けているのさ。
というか答えは…
「…話せば、通じるかと思ったから。」
これしかないよね。
獣なら会話出来なもん。
「…そうか。」
そう言いながら隊長は合図をして、周りの鎧に槍をさげさした。
「それでは、最後の質問だ。」
やっとだよ。
というかなんか隊長の口調が柔らかくなった気がする。
「君は、何処の出身でどんな能力を持つ?」
やっぱりきたか、この質問。
下手に日本とか言ってこの世界にとっての日本の認識が「悪魔の住む国」とかならやだしな。
あのクソ女神ならそんな原因になりそうな人物放り込みそうだし。
でもなぁ…
「出身は…日本だ。
能力はGSPと自分は勝手に呼んでいる。」
悪魔の国ならそんときはそんときだ。
「…そうか。」
納得したのかしらんが、隊長は頷いた。
そして…
「私の名前はゼノア・ランドルフ、いきなり失礼なことをして申し訳なかった。」
握手を申し込まれた。
まぁ断る理由もないので応じておこう。
「はぁ、よろしくお願いします。」
しっかりと握手を交わした。
ランドルフさんはさっきまでの殺気のこもった阿修羅ではなく、いまは柔らかく微笑んでいる。
…クッパでもここまで百面相はできまい。
「ところで、君には今から城に来てもらいたいのだが、宜しいですかな?」
城って…
もしやランドルフさんは王子様とかか?
いや、隊長いわれてたし、それはないか。
でもまあ、草原放置プレイに比べたら雲泥の差だ。
「…わかりました、じゃあお願いします、ランドルフさん。」
こういうとランドルフさんは困った笑顔を作りながら言った。
「そっちではあまり呼ばれ慣れてないから、ゼノアと呼んでくれないか。
別に呼び捨てでも構わないから。」
…すいませんでした。
若禿候補とか言って、まぢ、すいませんでした。
あなたは立派な人格者です。
「わかった、じゃあゼノア、よろしく。」
「こちらこそよろしく、ナルミ。」
そして自分たちは城に向かうため馬車に乗った。
?ゼノアサイド?
『なんだ、こいつは。』
それが第1師団隊長であるゼノア・ランドルフが目の前の青年に抱いた感想である。
先ずは恰好、彼は20年生きてきて黒髪黒眼の者を見たことが無いし聞いたことも無い。
しかも恰好が珍妙にも程がある。
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