暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeT:
Te Ratio Ducat,Non Fortuna
Epic1-Aたとえ再び君たちに逢えるのだとしても〜Wheel of FortunE〜
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お茶を」ってお父さんに注文した。
「「「「え・・・!?」」」」
「もちろん僕の奢りだよ。どうだろ? ちょっとお話ししないかな・・・?」
「あの、お客さま。この子たちは、私の娘とそのお友達なのですが・・・。どういった理由で、この子たちを・・・?」
お父さんが私たちとお客さんの間に割って入って来た。
「そうだったんだ。僕、レーゼフェア・ブリュンヒルデ。よろしく♪」
お客さんがそう名乗って、手を付けてないチーズケーキ3皿を差し出してきた。悪い人じゃないって思う。別にケーキに釣られたわけじゃないよ? 本当だよ?
私たちはレーゼフェアさんの席に同席することになった。それから少しお話したんだけど、アリサちゃんとすずかちゃんも、レーゼフェアさんを警戒しないでもいいって思ったみたい。お父さんはレーゼフェアさんの放つほんわか雰囲気から、危険はないって判断したみたいでお仕事に戻って行った。
「そんじゃ改めて。僕、レーゼフェア・ブリュンヒルデね」
「高町なのはです」
「月村すずかです」
「アリサ・バニングスよ」
レーゼフェアさんは名前からして判る通り外国の人で、日本には“ある探し物”をするために来たそう。その探し物が何なのかは教えてもらえなかったけど、とっても大事なものだというのが話を聴いていて判った。それから色んな話をした後、「ふぅ、僕はもう満足なのだ」レーゼフェアさんは最終的に40皿のケーキとパフェ4杯を食べた。見ていたこっちはちょっと辛いものが・・・。
「楽しい時間ありがと、なのは、アリサ、すずか」
「私たちもいろんなお話が聞けて楽しかったです!」
「ケーキ、ごちそうさまでした!」
「また来てくださいね!」
レーゼフェアさんに奢ってもらったお礼や、また翠屋に来てくれることを願ってそう言うと、レーゼフェアさんは「ん。近くに寄ったら来るよ」ニコッて笑ってくれた。で、お会計になったんだけど。「た、足りない・・・!」レーゼフェアさんの口から、レジ前で絶対に出ちゃいけない言葉が・・・。レジで待ってたお父さんが固まる。一息吐いてた私たちも固まる。お財布片手のレーゼフェアさんも固まる。
「「「「・・・・」」」」
「えっと・・・」
「あらあら、それは大変ね〜」
「お母さん」「桃子さん」
厨房の方から出て来たのは、翠屋のパティシエール(男の人の場合はパティシエ)で、私のお母さん。お母さんは、しまったって顔してるレーゼフェアさんを安心させるためか笑顔で「お知り合いに連絡してはどうですか?」って提案した。それとも「無休でアルバイトとか」私はボソッとそう呟いてみる。今回の場合、レーゼフェアさんに与えられる選択肢は3つになる。
1:知り合いを呼んで肩代わりしてもらう。
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