暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeT:
Te Ratio Ducat,Non Fortuna
Epic1-Aたとえ再び君たちに逢えるのだとしても〜Wheel of FortunE〜
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信ページを開く。文面を呼んで、「はぁ・・・」大きく溜息を吐く。ページを閉じて、端末をまた胸ポケットにしまう。せっかくのまったりが一気に冷める。小首を傾げるエイミィに「どうしたの?」って訊かれた。

「シャッハから。ファーザー・リヒャルト――父様から頼まれた伝言だって。一度、帰って来い・・・。って、わたしの教会の友達関係に言いまくってるらしいんだけど」

「あちゃあ。でも一度、本局に戻ってからじゃないとダメだから・・・」

「うん、判ってる。そこんところはちゃんと説明しとく」

落ち着いて返信のやり取りをしたいから、わたし用に用意されてる自室に向かう。通路を歩く中でも溜息が止まらない。父様はわたしの管理局入りには大反対。聖王教会の現教皇のお婆様や枢機卿の母様からは反対されてないから、こうして管理局で働ける。

(ま、いつかはわたしも・・・・)

その為に、父様はわたしをすぐにでも連れ戻したいってわけなんだろうな〜。

†††Sideイリス⇒????†††

学校からの帰り。アリサちゃんとすずかちゃんと一緒に、私のお父さんとお母さんが経営してる喫茶店、翠屋に来た。アリサちゃんとすずかちゃんには塾や習い事があるから毎日一緒に帰れなかったり遊べなかったりするけど、塾や習い事が無い時は今日みたいに誰かのお家に寄ることがある。で、今日は翠屋。入口の扉を開けると、お客さんのお会計をしていたお父さんが私たちに気付いて、「いらっしゃい」って笑ってくれた。

「美味しい美味しい美味しいっ♪ 何コレ、すっごい美味しいっ?」

真っ先に聞こえてきたのは、そんな幸せいっぱいな声。お客さんが座ってる席をチラッと見る。そのお客さんが食べてるケーキがお母さんの作ったものだって思うと、娘としてはすごく嬉しいわけで。そのお客さんの第一印象は猫さん。フォークを加えているから口の形が猫さんみたいで、目の形もどこか猫さんのよう。

「あの女の人。すごい数のケーキ食べてる」

「でもとても幸せそうだよ」

「だからって、いくらなんでも食べ過ぎじゃない?」

すずかちゃんの言う通りすごく幸せそうな顔してる。嬉しさで、こっちも幸せになる。私たちがジッとそのお客さんを見ていたから、「ん?」そのお客さんと目が合っちゃった。理由がなんでもお客さんをジッと見るのは失礼だったよね。謝ろうって思ったところで、そのお客さんが笑顔で手招きしてきた。

「なのはちゃん、アリサちゃん・・・」

「どうしよう・・・?」

困った私とすずかちゃんは、いつも堂々としてるアリサちゃんに小声で尋ねる。するとアリサちゃんは「行くわよ。一応、謝らないといけないし」そう言って、先頭を歩いて行く。その席に向かってる最中、そのお客さんが「マスターさん。この子たちにも何かケーキと
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