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らに加速していく。数秒後、キリトは見えない壁にぶつかり弾かれた。

「「キリト(君)!!」」

 ゲツガとリーファはキリトの場所に急いで近づこうとするが、キリトはすぐに意識を取り戻し、再び壁に向かって突撃する。しかし、先ほどと同様に弾かれた。ようやく追いついたゲツガとリーファはキリトの腕を掴んで止める。

「やめて、キリト君!!無理だよ、そこから上にはいけないんだよ!!」

「行かなきゃ……行かなきゃ行けないんだ!!」

 キリトはそう言ってゲツガ達の手を解くように暴れるがゲツガの方が力が強いため離れることができない。すると、キリトの胸ポケットからユイが飛び出してキリトと同様に枝まで飛ぼうとするがゲツガが掴んで止めた。

「離してください、お兄ちゃん!!あの上に……あの上に、ママがいるんです!!」

「落ち着け、ユイ」

「こんな時に落ち着けられません!!」

「いいから落ち着け!」

 そう言うとユイは体を震わしてから黙る。

「怒鳴って悪かった。だけど、あの先にはいけないのはキリトがやって分かるだろ?だから、他の方法でコンタクトを取るんだ。何かあるだろ、たとえばGMコールみたいなものが?」

 ゲツガがそう言うとユイは何かを思い出したような顔をした。

「……あります!!警告モード音声ならママに届くかもしれません!!」

「よし、それでコンタクトを取るんだ!」

 そう言ってゲツガはユイを離す。ユイは素早く飛んで行き障壁に手を着いて叫んだ。

「ママ!わたしです!!ママ!!」

 そしてゲツガはユイを離した後、キリトのほうを向く。キリトはまだ暴れていたため、ゲツガは障壁に向けてたたきつけた。

「ちょ、ちょっとゲツガ君!!」

「大丈夫だ、ここはどの種族もダメージを食らわないらしいからな」

 リーファにそう言ってキリトの額に手を押し付けて言った。

「さっきもリーファが言っただろ。ここからは通れない。」

「だからって落ち着けって言うのか!?」

「ああ、そうだ。怒りにその身を任せたっていいことは何かあるか?それはお前が一番知ってることだろ」

「なんでお前は落ち着いてられるんだ!?あいつが、あいつがこの上にいるんだぞ!?お前の探している人も、いるかも知れないんだぞ!?」

「だからってここで障壁に何度もぶつかれって言うのか!?無駄なことをいつまでもするって言うのか!?」

「……ッ!!」

「いいか?ここでただぶつかってても意味はない。ユイがあいつに呼びかけてるんだ、落ち着いて待っとけ」

「……わかった」

 そうキリトが言うとゲツガはキリトの頭から手を離した。キリトも幾分かは冷静さを取り戻してきていたためゲツガは息を吐いて上を見上げ
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