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 キリトがそう言うとリーファはくすりと笑って言った。

「ああ、あの話ね。枝までもうちょっとってとこまで迫ったらしいけどね。GMも慌てたみたいで、すぐに修正が入ったの。今は雲の少し上に障壁が設定されてるんだって」

「……なるほど……。とりあえず、根元まで行ってみよう」

「ん。りょーかい」

 そう言ってリーファたちは先に行く、その後にゲツガも遅れてついて行った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 行き交う人を縫うように歩きはじめ、しばらく経つと、石段の上にゲートが見える。多分あれはアルン中央街入る。そして、もう少し置くに行くと目的地である世界樹の前に着く。

 キリトも少し急ぎ足で行き、ちょうどゲートをくぐろうとしたその時、キリトの胸ポケットから勢いよく首を突き出した。その顔をいつになく真剣で、空を食い入るように見上げている。

「お、おい、どうしたんだよ?」

「何かあったのか、ユイ?」

 キリトとゲツガがユイに小声で呟く。しばらく無言で空を見上げるユイが掠れた声が洩れた。

「ママ……ママがいます」

「「な……」」

 ユイの言葉を聞いたゲツガとキリト顔を強張らせる。

「本当か!?」

「間違いありません!このプレイヤーIDは、ママのものです……座標はまっすぐこの上です!!」

 それを聞いたキリトは翅を展開させて空を高速で飛んでいく。ゲツガも後に続くように翅を展開させて脚力と翅の加速を使い飛ぶ。キリトに素早く追いついてゲツガは、キリトの胸ポケットにいるユイに言った。

「ユイ!!アスナはあれの上にいるんだろ!?ユキは……ユキはいるか!?」

 胸ポケットのユイは顔をこちらに向けて首を振った。

「わかりません!でも、お姉ちゃんのプレイヤーIDと少し違いますが酷似するものをこの中に感じます!!」

 ゲツガとキリトはそのまま世界樹の枝を目指し、飛んでいく。と、その時、後ろでリーファの声が聞こえる。

「気をつけて、ゲツガ君、キリト君!!その先にすぐ障壁があるよ!!」

 ゲツガはこの先に障壁があると聞きスピードを緩めて止まるが、キリトは止まらずにさらに加速して飛んでいく。リーファがゲツガのところまで追いつくと互いに頷きあってから再びキリトを追って上空に飛ぶ。そして、白い雲海へとゲツガ達は入った。

「リーファ!!この後が侵入不可能エリアだったよな!?」

「うん!でも、いきなりどうしたの、二人とも!?ユイちゃんがママって言ったら急に飛び出して!?」

 そう聞かれたのでゲツガは答える。

「キリトの大切な人を見つけたんだ!この上にいるらしい!」

 そして、そういい終えると同時に雲海を抜けた。キリトは一本の枝を目指し、さ
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