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第五十一話 下層の世界
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ーか、お前ってすごいのな・・・」

賞賛されているのだが、素直に喜べないソレイユ。褒め言葉の中に呆れが混じっているのがその最たる理由であるだろう。

「で、手に入れられたものってのは?」

「それは秘密だ、と言いたいんだが、ここまで付き合ってくれたんだから見せるよ」

そう言ってメニューウインドウを開き、件のもののステータスを表示させる。それを見た二人の表情は面白いぐらいに驚いていた。

「「はぁ!?」」

今までにない大声量。邪神が来ないか不安になったソレイユであるが、その心配は杞憂に終わった。

「ちょっ・・・おまっ・・・それって・・・!?」

「・・・もう、お前ってなんなんだよ・・・」

レヴィアは驚きのあまり言いたいことをはっきりと言えなくなり、ルシフェルはもう呆れるしかなかった。それほどまでにソレイユが手に入れたものはすごいものらしい。

「さーて、用も済んだし帰るとすっか」

一番疲れているはずのソレイユが一番元気だ。対して、ソレイユのはちゃめちゃに振り回された二人は意気消沈中である。

「なぁ、ルシフェル・・・」

「・・・どうした、レヴィア?」

「あたし達の苦労ってなんなんだろうな・・・」

「・・・言うな、虚しくなる」

「ここまで無茶苦茶な奴なんて・・・あの人たちぐらいしか知らないぞ?」

「ああ、俺もだ・・・」

そして二人同時に溜息を吐く。この会話はソレイユにも聞こえているはずのだが、話の中心であるソレイユは特に気にした様子を見せない。
かくして、ソレイユの目的は無事に果たされ、三人はヨツンヘイムを後にする。その後、インプ領に着いたのは五時間後のことだった。色々と振り回された領主とその側近は何もやる気が起きずログアウト。ソレイユもとくにすることがなかったのでログアウトして眠りについた。

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