暁 〜小説投稿サイト〜
NARUTO 桃風伝小話集
その15
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が浮かび、そうして黒い高揚が浮かんでいく。

思い付きの囁きだけど、声に出したら良い考えに思えてきた。

私の修行にサスケも引っ張り込んじゃおう。
今までしていたよりも本格的に、命の取り合いを前提とした手合わせを提案しよう。
忍術の使えない私じゃ出来る事は知れてるけど、本気で復讐を前提として私と一緒に修行をするのは、絶対サスケの為になるし、私自身の為にもなる。
殺し合いは、慣れてないと躊躇いが出るから。

サスケが本気で復讐を願うなら。
強くなる事を求めて力を求めるなら、だけど。

こつり、と。
逆さまになったサスケの額に私の額を付けて目を閉じた。

だけど私は確信している。

サスケは絶対力を求める。

だって、私は信じてる。
サスケはイタチさんが大好きだった。
こんな事があって、イタチさんの事を聞いて、どうにかしたいと思わない訳ない。
その為には強くならなきゃならない。

それにきっと、イタチさんは苦しんでる。
あの惨劇は、きっと、イタチさんの本意じゃない。
だから、イタチさんは私にサスケを託したし、サスケに自分を憎ませようと、こんな風にサスケに酷い事をした。
イタチさんは馬鹿だから。

「ねえ、でもさ、サスケ。どうしても『復讐』したいなら僕は止めないし、むしろ背中を押してあげるけどさ。でも、どうせなら。どうせなら、サスケを侮ってこんな事したお馬鹿なイタチさんを救ってあげようよ。その為にだって僕はサスケに力を貸すよ?だって、それも私の復讐の邪魔にはならないもん。それにそっちの方がイタチさん達を出し抜けるしさ、イタチさんを出し抜いた方が、イタチさんをイタチさんの望み通り殺しちゃうより、きっとずっとサスケの気が晴れるよ。私にはあんまり分からないけど、サスケはイタチさんが好きで、サスケとイタチさんは二人っきりの兄弟なんでしょ?殺すだけならいつでも出来るし、それは最後の手段してみようよ。ねえ、サスケ」

起きてる時のサスケにこんな事は言えないし、聞いてなんかもらえないけど。

でも、今サスケは眠ってるから、大人しく私の言葉を聞いてくれる。

イタチさんの残した悪夢の欠片が、私の戯言で幾らか薄れたらいい。
そう願いながら、私はサスケと額をくっつけたまま、うとうととその場で微睡み始めた。
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