その15
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道を違えても、もしかしたらサスケは私とずっと道を同じくして、私の気持ちを分かってくれるようになるかも知れない。
だって、サスケの敵は『千手とうちは』に通じる。
つまりは、『木の葉』だ。
私と、一緒。
ぞくり、とした狂気じみた喜びが胸に込み上げる。
ミコトさんが居なくなって、私の胸には穴が開いた。
悲しくて、苦しくて、奪われた事に怒りを感じる。
もうあの人に会えないとか、辛くてしかたない。
なのに、同じくらい私は喜んでいる。
サスケがこうして苦しんでるのに、私と同じ所に堕ちてきた事を嬉しがってる。
イタチさんの抱えた痛みと苦労に笑い出したい。
苦しくて、悲しくて、辛い、のに。
とてもとても嬉しくて、ミコトさん達に申し訳無くて泣き出したい。
こんな気持ち、要らなかったのに。
こんな喜び知りたくなかったのに。
サスケは、私と同じように汚れないで、綺麗なまま、暖かい人達に囲まれて幸せのままで居れば良かったのに。
イタチさんの馬鹿。
何で、サスケをこんな風にしたんだよ。
馬鹿。
馬鹿。
馬鹿!!
ぽろり、と、どうしようもない気持ちが涙となって零れ落ちた。
サスケはきっと嫌がるかもしれないけど。
私が『木の葉』に対する復讐を捨てなければ、サスケが復讐を捨てなければ、いつか道を違えてしまうかも知れないけど。
それまで、一緒に居ても良いよね?
きっと、一人よりは辛く無い。
サスケが辛いの、私は嫌だ。
辛い想いをさせたくない。
サスケの心を護りたい。
でも、私にはきっと護れない。
私じゃ駄目だ。
だって私は復讐者だから。
でも、何かに復讐しようとするのは同じだから、同じ目的の為に利用しあえるんじゃないかな。
ぎりぎりまで近付いて、理解しあえるんじゃないかな。
本当に、本当の、友達のままで居られるんじゃ、ない、かな?
これから私達がどうなるのか、私にも、良く分からないけれど。
「ねえ、サスケ。僕と一緒に強くなろうよ。僕とサスケの二人でさ、誰にも負けないくらい、強くなろうよ」
苦しげなあどけない寝顔に向かって提案してみる。
だって、それなら、今の気まずい関係のサスケにも承諾させれる。
私がサスケの側にいる理由になる。
そして私が居る以上、イタチさんの思い通りになんてさせやしないし、ましてや、オビトさん達の思惑になんか従ってやらない。
「一緒に『復讐』しようよ。一人でするより確実だよ?だって、サスケの復讐の手伝いは、私の『復讐』の邪魔にはならないもん。どうせなら私、楽しい方がいいし。だったらサスケと一緒がいいな」
そう。
サスケはもう、こうなってしまった。
防げなかった落胆と、楽しかかった今までに諦め
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