留まる美しさ
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落ち着くんです、浅間・智。そう、相手は巫女として神の割には馬鹿なシュウ君の代わりに家事の手伝いをしているだけで、別に何のおかしいことでもないです。
そう、だから、同棲しているとか、何やらは別に私には関係なく、巫女巨乳を嫁にしているということはすなわち処刑しても何の問題も、罪悪感も感じなくてもいいということで、すなわち神殺しを達成しても、相手は悪神であり、邪神であるので、全く無問題ということでありますよね?
神道言い訳は完璧です、と笑顔すら浮かべる余裕を獲れた。
何故か、その笑顔に全員が震えた目でこちらを見てくるのだが、そこは無視しようとして、一ついらん気づいた。
この留美さんという人も、私と同じで巫女。
それ、つまり、全部の神社が一緒であるというわけではないのだが、基本、巫女は神様第一。
そして、熱田神社ではスサノオを意味する現人神であるシュウ君が神様であるから
「あ、あの……」
「はい? 何でしょうか、浅間さん」
ニコニコ笑顔をそのまま維持している留美さんにぬぅ……! と謎の敗北感を感じながら、恐る恐る余り聞きたくないことを問い質す。
「そ、その……シュウ君とはどういう関係で……?」
「まぁ」
すると、気のせいか、顔を少しだけ赤くして、手を頬にあてる。
その仕草に、周りの皆がばたばた暑さを出張するが、今は気にしていられない。
そして
「私とシュウさんとの関係ですか……お恥ずかしいながら一言で説明すれば」
それは
「私が一方的にお慕いしている関係です」
轟っと、まるで重力が倍近く増えたかのような感じで仰け反る馬鹿達が、何故かこっちを見ていた。
「ぬぁ……! な、直政さん! 何故か、さっきの端が止まるどころか一気にえげつない勢いで怒りコメントが……! しかも、今度は大半が浅間さんだけです!」
「末世と遭遇する気分ってのが一足先に体験できる気分だね……しかも、珍しく葵姉も戦々恐々しているじゃないか……何が起こってるんさね……」
フフフ、と笑う留美さんを見て、思わず、はっ、と色々な情念を堰き止める。
だ、駄目ですよ! 相手は別に悪いことなんてしてないんですから───やるならシュウ君です。
そう、彼女は本当に何も悪くないし、思っててなんだがシュウ君も悪くない。
別に、ただの幼馴染程度がそんな事を言えるわけではないのに……何をしているんでしょうかと溜息を吐きそうになる。
それでも、彼女はただこちらに笑いかけてきてくれて、そして
「ご心配なく。先も言ったように一方的なだけであって……シュウさんが慕っている人物は他にいます」
「……え!? そ、それは……?」
「それは秘密です」
本当に楽しそうに唇
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