第漆話『平和な一日』
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けでも怖いんだろうなぁ。
「実際は可愛いのに…」と心の中で思うが声には出さない。出した瞬間に愛の拳が飛んでくるのは目に見えているからだ。
◇◇◇◇◇
「よし、行くか」
本日、何事もなく放課後になり、俺は会議室に行くために席を立つ。
「雄介くん。3会の会議ですか?」
「そうだけど、どうしたの?」
「いえ、辻堂さんの姿が見えなかったもので、よかったら私が変わりに会議に出ようかと………思ったんですけど」
そういえば愛のヤツ、チャイムと同時に出て行ったな。まあ、どうせ会議には出られないから別に良いんだけど…。
「大丈夫、今日は話し合いだけで特に何か作業する訳じゃないから」
「そうなんですか?わかりました、それでは頑張ってください」
「うん。ありがとう委員長」
委員長にお礼を言い会議室に向かった。
◇◇◇◇◇
「あ〜……結構長かったなぁ」
予想以上に会議が長引きもう夕日が沈み始めていた。そんな中俺は鞄を取りに教室に戻ってきていた。
「えーと、確か家に常備しておいた食材もほとんど底をついていたな。今日買い物行かなかったらマキに食べさせてやる物がないし……少し急ぐか…。あ、でもどうせだし愛と一緒に帰るか。この時間ならまだ屋上にいるだろうし。うん、そうしよう」
そう決めて、鞄を持って教室を出ようとしたとき―――
「辻堂おおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!」
生徒も少ない校舎に木霊する、野太い声。まあ、普通の人ならビックリするだろうが俺は別にしない。なぜなら、こういった感じの声はしょっちゅう聞いているからだ。
「愛のやつ、また絡まれてんのか……大変だねぇあいつも」
と呟き、屋上に向かって歩き出した。
◇◇◇◇◇
「………」
「いたなぁ辻堂」
「ここであったが100年目!勝負せいやぁ!」
「今日こそテメーを倒して、湘南最強は湘南BABYだって証明したらァ!」
屋上に着くと、すでに愛は武器を持った柄の悪い男3人に取り囲まれていた。
「あららぁ……」
相手は全員他校の生徒ウチの学校はこういった事はよくあるのに、なんでセキュリティが緩いんだろうか…まあ、愛がいるから厳しかろうが緩かろうがたいして関係ないけど…な。
「さああ勝負だ。勝負せぃやぁ!!」
「声がデケェ、そんなに叫ばなくても聞こえてんだよ」
囲まれているにもかかわらず、
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