第11話
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皆、我に着いて参れ」
「は!揚羽様」
「はい!揚羽様」
「分かりました揚羽様」
「分かりました!揚羽様!!」
悠斗を先頭に俺達は歩みを進める。暫くして川神院に到着した。門の前では沢山の修行僧達が警備にあたっていた。
川神院の総代川神鉄心殿が出迎えに来てくれた。
「今回の死合を受けてくれた事を感謝する」
「良い。鉄心殿。我は心残りを作らぬ為に死合を受けたのだ。気にしないでほしい」
「そうであったか。今回の死合については、川神院が全戦力を動員して会場を警護する。乱入者や邪魔者は一切中に入れぬ故、安心して死合に挑んでほしい」
「分かりました。ただ、戦力はいくら有っても困らぬ故、我の侍従達も警備に使ってもらいたい」
川神鉄心殿が俺達を見る。悠斗は既に反対側を見ていて、揚羽様に害する敵がいないか警戒を行っていた。一見背中を見せているが、まるで隙がなかった。ステイシーや李も警戒を怠ってはいない。川神鉄心殿は目を細めて俺を見る。
(く!俺も他の3人位に強ければ良いのだが、まだまだ足手まといにしかならないのか!?)
内心で焦る俺を尻目に、川神鉄心殿は髭を撫でる。
「ふむ。分かりました。では、背中を見せている男性「不動悠斗だ」、悠斗には正面門の警備の手伝いをお願いするかの。他の3人は修行僧達の指示に従って警備をお願いする」
「分かりました!」
「分かりました」
「頑張ります!!!」
どうやら俺は川神鉄心殿の目にかなったようだ。 俄然やる気が出てきた。
「では、九鬼揚羽よ。ワシについてきてくれぬかの」
「分かった。だが、少し待ってほしい」
「うん?なんじゃ?」
「悠斗」
「はい。揚羽様。なんでしょうか?」
悠斗が振り向き揚羽様と向かい合う。
「我は戦いに行って参る。悠斗も、我の死合を邪魔する者を川神院に近付けさせるなよ」
「はい。かしこまりました。しかと、敵を殲滅して川神院には誰一人通しません」
「うむ。頼むぞ。無論、ステイシー、李静初、小十郎も頼むぞ」
「はい。かしこまりました」
「分かりました。敵は殲滅します」
「お任せください。揚羽様あああああ!!」
全員が返事をする。俺の返事が夜の川神市に響く。煩いと揚羽様に殴られた。
「悠斗よ。我は必ず勝ってくるからな」
「はい。揚羽様。信じてお待ちしております」
「悠斗よ。我に気合いを入れてくれ」
「分かりました。揚羽様」
揚羽様と悠斗が抱き締めあってキスをする。辺りに粘着質な水音が響く。互いに舌を絡ませあった、フレンチキスをしている様だ。
(く!流石に見ている此方が恥ずかしいではないか!)
ステイシーは頬を紅く
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