暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
3話:『空我』
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ghty kick 〉
音声と共に構え、俺の右足に封印エネルギーを収束させる。
そして立ち上がるグムンに向かって走り、ジャンプして空中回転蹴りを決める。
「せぇりやぁぁぁぁ!!」
「グォオオ!!」
それを食らったグムンは吹き飛び、地面に落ちると同時に爆発した。
「はぁ、はぁ、はぁ……少し…疲れた、か…」
着地し、ゆっくり立ち上がる。その間に俺の体はクウガからディケイドに戻る。
「仮面ライダーさん!大丈夫ですか?」
「あぁ…まぁな…」
するとまたあの灰色のオーロラが現れ、俺達を通過する。そこは先程の工場ではなく、ジュエルシードを封印した神社だった。
「戻って…きたんだよね…」
「そうみたいだね」
「…………」
戻ってきたことを確認した俺は、無言で神社の奥の森の方へ歩き出す。
「あ、あの!仮面ライダーさん!」
だが、そこに俺を呼び止めるように声が響く。声の主は、なのはだ。
「あの…私、聞きたいことが「あのさ…」…ふぇ?」
「その、『仮面ライダーさん』ってのは…止めてくれないか?」
なのはの質問を遮って、俺は顔だけを向けながらそう言う。なのはは少し首を傾げる。頭の上に「?」のマークが見えるようだ。
「じゃあ…なんて呼べば……」
「…ディケイドで、いい」
そう言って俺は森の中に入っていく。
「ディケイド…さん……」
「なのは、もう時間が」
「あ、そうだね!」
私がそうつぶやくと、ユーノ君が忠告してきた。私はその言葉で我に返り、神社の石段を降りていく。
(ディケイド。一体何者なんだろう。あんな魔導士、見たこと…)
「ユーノ君?どうしたの?」
「え?あぁ、なんでもないよ」
私の呼びかけに、心ここにあらずな感じで答えるユーノ君。そこで私はあることを思い出す。
(あ…忘れてた。ディケイドさんに…聞こうとしたこと…)
私は夕焼けに染まった空を見上げながら思う。
『伏せろ、なのはぁぁ!!』
(なんで…なんで私の名前、知ってるのって……)
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