After days
fall
黄塵万丈
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ゆう依頼を受ける機会があったら、あんまり目立たないようにしなきゃな……」
和人のぼやきはもっともだったが、俺は何となくそれは果たされないような予感がしたのであった……。
GGO異篇章―《Wild Battle Online》―the end...
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高層建築の廃墟の一角。
巨大な狙撃銃を傍らに崩れたコンクリートに背中を付けて荒い呼吸を静める少女。
彼女の左足の膝から下は消滅しており、視界のHPバーには5分間の部位欠損ペナルティを表すアイコンが浮かんでいる。
それもそろそろ終わるはずだと、傍らの狙撃銃を畳んで背中に背負うと、復活した足に力を入れて立ち上がった。
6人居た仲間の内の4人はやられてしまったが、彼女ともう1人は何とか生き残った。
先に《死に戻り》しているであろう仲間と合流すべく、生き残りの短機関銃使いと少し距離をおいて歩き出した。
その時、
―ゾクッ
「………っ!?」
殺気――というものがこの世界にあるのかどうかは分からないが――を感じて身をすくませる。
「シノっち!こっちだ!」
仲間もそれを感じたのだろう。道を少しずれた大きめのコンクリートの掩蔽物を指して手招きしている。こと戦闘経験だけは、彼女より豊富な彼(名前は忘れたが)に短く頷くと、瞬時にそこに身を隠した。
しばらくして廃墟の方から現れたのは体の各所に金属装甲を持つネームドボスだ。
そう言えば、廃墟の付近で時々見掛けると聞いたことがあった。
(……でも、違う?)
先程の殺気はこのボスのものではなかった。それに、何だ?よく見ればボスの金属装甲はあちこち破損している。表情もまるで何かを恐れているような顔つきだ。
―パァン
軽い、拳銃の発射音。それを聴いたボスは慌てたようにその場から逃げ出そうとする。
が、
―パァン、パァン……………
雨あられと降り注ぐ銃弾に逃走を阻まれ、遂にその体を爆散させた。
「…………」
拳銃の有効射程は精々20m程であり、そもそもモンスター相手に実弾はあまり用いられない。
射手の正体を見ようと辺りを見回すが、何処にも見当たらなかった。
――カツ、カツ……
不意に足音が廃墟に響き、人影が現れた。
彼女――氷の狙撃手として大分名が知れ渡ってきたシノンはその人影にふと、言い様のない不思議な感覚を覚えた。
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