暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜漆黒の剣聖〜
フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第五十話 目指すは巨人の国
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魔法を詠唱し、至近距離または相手を掴みながらそれを放つ。魔法を使うのなら距離を置くことがセオリーだ。前にも言ったが、『システムが認識できるよう、一定以上の声量と明確な発音を必要とし、もし途中でスペルを間違えれば 失敗(ファンブル)となりまた初めから詠唱しなければならない』が大前提となる≪アルヴヘイム・オンライン≫では確実に呼吸が乱れる近接戦闘戦中に行うのはリスクが高すぎるのだ。だから、殆どのメイジのポジションは後衛となるのだが――

「遠くから撃つのは性に合わない、だそうだ」

「・・・なぜそんな人がメイジやってんだよ・・・つか、喧嘩殺法って戦い方だな」

「現実ではどんな人物なのか気になるところだな」

SAOの様なレベル制MMOではなくスキル制MMOであるALOはプレイヤーの身体能力がそのままゲームに反映される。それを考えると―――

「現実のあだ名は≪番長≫だったりしてな」

「・・・ありえそうで怖いな」

そんな会話をしているうちにレヴィアが相手をしていた敵は全滅。それから少し歩くと遠目にだが、ヨツンヘイムに通じるであろう巨大な扉とそれを守護するように守る一匹の人型の巨人がいた。

「あれが?」

「ああ。まぁ、この距離はおれの射程だな」

そう言いながら魔法詠唱に入るルシフェル。

「ラルジーア・トゥル・ベネディクショニィ・ブス・トニィトリィ・ドリウム・クラディス」

その詠唱が終わるとルシフェルの体からバチバチっと電気が迸った。そして今度は別の魔法の詠唱に入る。

「シー・トニィトリィ・イン・カエロ・フェレミトゥス・フィト・アイザーム・デーレ・リツェンシア・アド・オミネス・イルミナス」

いつもより長い詠唱なのでおそらく高位の魔法だろう。詠唱が行われるにつれ、ルシフェルの右手に黒い雷が迸っていく。最後の一単語を叫ぶと、雷が迸った右手を前に突き出す。するとそこから一筋の雷が宙を翔けた。その光は真っ直ぐに扉を守護する人型の巨人へと迫り、巨人が気づくころにはその顔面に直撃した。貫通属性を持っているのか、巨人に直撃したにもかかわらず、巨人の顔面を貫き後ろにあった扉に直撃してようやく閃光が止んだ。巨人のタゲはしっかりとソレイユたちを捉えていた。

「先制攻撃完了、と・・・レヴィア」

「あいよ!」

ルシフェルの呼びかけに答えるレヴィア。その手には巨人と同じくらいの火の玉があった。おそらくルシフェルと一緒に詠唱を唱えていたのだろうが、まったくと言っていいほど気が付かなかった。
巨人がソレイユたちに地響きを立てながら突っ込んでくる中、レヴィアはその超巨大な火の玉を巨人に向かって投げた。全力でこちらに向かってくる巨人はそれを避けることが叶わず火の玉に飲み込まれてしまう。だが――

「ぶる
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