新たな我が家〜
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。構わないよ」
そんな感じで話していたら、正午になっていた。
「じゃあ、俺は帰るよ」
「何時もありがとうございます。きっとお姉ちゃんも喜んでいると思います」
SAOメインサーバー・・・初期化される筈が、何故か不可侵のブラックボックスとして存在している。きっと明日奈も未だに・・・その時、またドアが開いた。
「おお、来ていたのか桐ヶ谷君。度々済まんね」
入ってきたのはわたしの父親・・・結城 彰三だ。
「こんにちは、お邪魔してます、結城さん」
「いやいや、いつでも来てもらって構わんよ。この子も喜ぶ」
実はお父さんは総合電子機器メーカー《レクト》のCEOだ。
「おや、早貴も来ていたのか」
「はい。・・・実は昨日そのまま寝てしまって・・・看護婦さん達も見逃してくれたようです」
その時、お父さんの背後に誰かがいた。
「桐ヶ谷君は、彼とは初めてだな。うちの研究所で主任をしている須郷君だ」
「ーーーー!」
須郷、信之。父が気に入っている人物でわたしや明日奈やお兄ちゃんも小さな頃から接している・・・その上で言えば、わたしはこの人が苦手だ。何を考えているのかわからない・・・人を値踏みするような・・・とにかく、苦手だ。そうこうしてたら和人と須郷の挨拶も終わり・・・ふと気になる会話をしだした。
「ああ、社長、来月にでも、正式にお話を決めさせて頂きたいと思います」
「・・・そうか。しかし、君はいいのかね?まだ若いんだ、新しい人生だって・・・」
「僕の心は昔から決まっています。明日奈さんが、今の美しい姿でいる間に・・・ドレスを着せてあげたいのです」
「・・・!?」
どういう・・・こと!?
「お父さん、何の話なんですか・・・!?」
「む・・・この話は家でしよう。時間がないのでな」
「お父さん!」
お父さんはそのまま部屋から出ていく。
「・・・桐ヶ谷君、君はあのゲームの中で、明日奈と暮らしていたんだって?」
須郷が明日奈の髪をつまみ上げながら言った。
「・・・ええ」
「それなら、僕と君はやや複雑な関係ということになるかな」
須郷の顔を見たとき・・・悪寒が走った。とても嫌な、気持ち悪い表情。
「さっきの話はねぇ・・・僕と明日奈が結婚するという話だよ」
ニヤニヤと笑いながら言った須郷の言葉に、わたし達は絶句した。
「そんなこと・・・できるわけが・・・」
「確かに、この状態では意思確認が取れないゆえに法的な入籍はできないがね。書類上は僕が結城家の養子に入ることになる。・・・実のところ、この娘は姉妹そろって僕のことを嫌っていてね」
「・・・!」
「この状況は非常に都合がいい
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