第30話 仲魔、仲間、友達。そして、家族(2)
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か興味深々な様子で見ています。
「うぅぅ〜分かったわよ! その代わりモモコっ、可能な限りすぐにジュンゴにお休みあげて頂戴ね! 絶対その時に今日の埋め合わせしてもらうんだからっ」
「ええ、それと一緒にお友達の悩みにも真摯に相談に乗ってた、って言っておきますね」
「あっそれいい! 分かったわ、じゃあ今日はとことん真剣にっ! 話し合っちゃうわよ〜」
どんどんと桃子さんのペースで話が進んでいったと思ったら、コロってやる気のなかったリリーさんが相談に乗り気になってました。そうして先にリリーさんを席に案内していきます。
その後すぐ桃子さんが戻ってきて私達を案内してくれたんですが、別れ際に片目をつぶって「じゃあ、しっかり話しあってらっしゃい」って応援してくれました。
……これが、本当の大人の余裕なんだなって思いました。流石、お姉ちゃんでも頭が上がらない人だなぁ。
「それで、詳しい話を聞かせて貰えないかしら?」
桃子さんに案内してもらったのは店の奥に位置する席で、他のお客さんに私達の話がなるべく聞えないように配慮してもらった場所です。そこにリリーさんと対面するように私とアリサちゃんが座ります。
私達の前にはそれぞれジュースの入ったグラスが。リリーさんの前にはケーキやシュークリーム、果てはパフェまで、呆れるほどのデザートが並べられています。
注文の際、引きつった顔の美由希さんに言った「だって私、食べても全然太らないんだも〜ん」という言葉に、私達をはじめ、店内全ての女性の嫉妬の目がいったのは仕方のない事だと思います。
「あっ、はい。えっとですね――」
それはさておき。私達はかわるがわる、自分達が悩んでた事をリリーさんに話しました。ジュエルシードに関わる事件で、私達が見ている事しかできない事、温泉にいった時からなのはちゃんと純吾君の様子がおかしくなった事。そして、それに対しても見ている事しかできず、遂に今の様に二人と離れざるを得なくなった事――
最初、デザートに手を伸ばしながら話半分に聞いてたリリーさんでしたが、段々真剣に私達の言葉に耳を傾けてくれました。
けど、最後の方になるとまた様子が変わります。片手で頭を支えて、もう片方の手はパフェについてたスプーンをくるくると所在なさげにさまよわせ、頭が痛いと言わんばかりの様子です。
「あの、リリーさん…」
「あぁ〜、心配しないで。ちょっとジュンゴと、もう一人に言わないといけない事ができちゃったから頭痛くなっちゃって」
スプーンをひらひらと動かしてリリーさんは答えてくれます。私達の悩みを聞いてくれてる最中に色々と思うところがあったでしょう。
悪い事、しちゃったかなぁ……
「ったく、ジュンゴはともかくお尻ぷり
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