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真剣恋にチート転生者あらわる!?
第10話
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「相変わらずね。所で、そこに控えてる貴方」

「ん?俺でしょうか?」

「そうよ。貴方初めて見るけど、立ち振舞いには隙がないしね。もしかして、揚羽の専属なのかしら?もし、違うなら引き抜こうかと思ってね」

いきなり揚羽様の目の前で俺を引き抜こうとする、霧夜さん。チラリと揚羽を見るとコメカミに青筋を立てて静かに切れている。正直笑顔なのが凄く怖いです。

「残念ですが、俺は揚羽様の専属執事の不動悠斗と申します。美人から引き抜きを受けるのは嬉しいですが、俺は揚羽様を慕っておりますので諦めてください」

「あら、残念。でも、私は欲しいモノは絶対に手に入れる主義だから」

明らかに諦めていない霧夜さん。何処から出したのか分からないが、名刺を俺に差し出した。

「もし、九鬼に見切りをつけたのなら何時でも電話してちょうだい。貴方の様な優秀な人材はキリヤカンパニーでは必要だから」

「霧夜殿。我の侍従を引き抜こうとするのは、止めていただきたいのだが」

今まで静かに事の推移を見守っていた揚羽様が口を挟む。霧夜さんは、不敵な笑みを浮かべていた。

「あら?たかが1人の侍従と話をしてるだけよ?それとも、九鬼の長女はいちいち侍従と話す事すら許さない程、器が小さいのかしら?」

「なに!?我を侮辱するつもりか!」

何時の間にか手に持っていた軍扇を強く握り締める揚羽様。俺は揚羽様の前に立つ。

「揚羽様。落ち着いてください。簡単に相手の挑発に乗ってはいけません」

「ぬ!悠斗!たが、我は許せんのだ!そこを退け!」

「クスクス。あらあら、大事な侍従にも止められてますよ?」

「姫!いい加減にしないか!揚羽。すまないな気を悪くさせて」

優雅に振る舞う霧夜の令嬢。鉄乙女さんが叱責する。

(まあ、此処等が落とし所だな。下手に拗らせると面倒な事になりかね無いからな。だが、霧夜には悪いが少しは肝を冷やしてもらうか)

俺は普段は押さえている殺気を解き放つ。無論、会場全体ではなく霧夜と鉄さんだけにぶつける。

「え!か、体が動かない!?」

「く!私より、遥かに強い殺気だ!」

死を直接イメージさせるほど強い殺気ではなく、本能的に勝てないと悟らせるレベルの殺気を放つ。案の定、霧夜は動けなくなった。鉄さんは動けるが、動きが格段と鈍くはなっていた。
俺は殺気を拡散させて二人を解き放つ。佐藤さんは終始頭に?マークを浮かべていた。

「お二人とも失礼しました。ですが、俺も自身の主を馬鹿にされて黙っていられる様な男ではありませんゆえ。それに、俺が九鬼家に見切りをつける事などまずありませんので、俺を引き抜く事は諦めてください」

「ええ。その様ね。下手したら、主を食い殺しかねないわね。貴方、一体何者なの!
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