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戦闘描写練習文──ラインアーク攻防──
ホワイトグリント撃破(後)
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撃が首輪付きを揺さぶる。その一撃が背部にあるコックピット昇降口を狙った物であったのは明白だった。
『AP、70%減少』
 AIの警告。AMSによって供給される視界がチラツき始める。
「長くは持たない、か」
 内部機構にも打撃があったのかジェネレーター出力も低下した。元々出力が低いGN-HECTORにはそれは許容できない損害だった。
『何をしている! おまえも行け!』
 その結果ホワイトグリントの動きに追随しきれなくなったストレイドと、余力を残して追撃を掛けたステイシスの距離が離れた。
「……エネルギー切れだ。動けない」
 ジェネレーター内部のコンデンサに蓄積された電力がほぼ空となり、ストレイドはQBを吹かすことができなくなったのだ。首輪付きは敢えて地上に留まり、エネルギーの回復に専念する。
 いい的になる危険もあったが、ステイシスとの戦いを観察できれば突破口が拓けるかもしれないと考え、静観する構えを見せたのだ。


──それが、ステイシスを見捨てることになっても、だ


 ステイシスが作戦領域に指定されていたエリアを飛び出し、ホワイトグリントが追随する。その先で何回か二機が交差した後、オッツダルヴァの驚愕の声が響いた。
『メインブースターが逝かれただと?!』
「……」
 確かに連続した高速機動の後だ。QBもOBも吹かす余裕はないだろう。
『狙ったかホワイトグリント! よりによって海上で……クッ、駄目だ。飛べ』
 台詞が途中で途切れる。聞くのが無駄だと判断した首輪付きは通信をシャットアウトしていた。
『水没? 馬鹿な、あの程度で……』
 協働が見込めなくなったのが判明した時点で、彼にとってステイシスというネクストはいないに等しかったのだ。
「……なるほど」
 なにより、LAHIREフレームのOBなら兎も角、メインブースターは狙い撃ち出来るほど的は大きくない。戦線離脱の口実と言ったところだろう。
『単機でやれと言うのか?』
 彼にとって、或いはオーメルにとって復活したホワイトグリントを無理に葬る必要が無くなったということだ。首輪付きの思惑とは逆に、この状況では見捨てられたと言えるだろう。
「或いは逃げるか……」
 まるでその言葉を待っていたかのように相手方のオペレーターから離脱の勧告が届く。
『退いて下さい』
「ほう……」
 このまま勢いに乗って撃破しに掛かってくると思っていた首輪付きは意外の意を込めて感嘆の息を漏らした。
『既に結果は見えています』
 "彼女"が口にしたとおり、既に結末は固定されつつあった。基本装備が03-MOTORCOBRAに限られるストレイドがホワイトグリントを倒す手段は無いといっても過言ではない。
 更に撃ち合いで消耗戦に持ち込んでも、ストレイドにはそれに耐えるだけの残弾
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