暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
神珠湾攻撃
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めたように、マイは言う。

「解かったんだよ。でもレン、いかな《適格者》のレンでも使える時間は一分が限界かも」

「うん、分かった。それだけあれば充分」

レンの返事を聞き、マイは大きく頷くとゆっくりと金銀の瞳を閉じる。

その口から、一転して無表情で無機質な声が洩れ出る。

「周囲五メートルの座標GHVAD.FHHFIA;UFHALGFHA136247354からDKGHNSDJFGADJFGDJVFD:FND:F.SAJF496391152までのアクセスを実行……成功。適格者の大脳ニューロンへのアクセスを検討……成功。同時に脳細胞への結合……成功。ノイズ発生率12.59パーセント。グリーンゾーンと判断。続行を検討……承認。BBシステムの稼働率82.46パーセント。加速倍率は適格者の生体脳ダメージから換算し、五倍に設定………」

その無機質な声を背に受けながら、レンはゆっくりとカーディナルに

向き直る。

ゆるゆると息を吐き、息を吸う。

そして力一杯叫ぶ。

「バースト・リンクっ!!」










あの感覚。脳にナニカが流れ込んで視界がクリアになっていくような、あの。だが、前と違うことが一つ。

あの時が止まった空間が発生しない。少しだけ周囲の動きが鈍くなったように感じられるのみだ。

だが、この前より頭の痛みがひどい。早めにやるより仕方がないか。

レンは半ば本能的に、右手を上げる。

そして、その先の空間が軽くスパークし、瞬く間に歪んでいく。そこから現れるのは、一振りの両手剣。相当にランクが高いのだろう。刀身からもれ出る情報圧だけで、空間が陽炎のように歪むのが目に見えてはっきりと分かる。

なるほど。これがBBシステム、正式名称ブレイン・バースト・システムの本当の使い方らしい。

周囲の空間のコード座標に半強制的にアクセスし、意の通りに歪ませる。

そして、擬似的ではあるが、GMの力を手に入れることができる。

この前より、安定している。

レンはちらりと自分のこぶしを見、握り締める。

それだけで、周囲の空間が歪む。周囲の空間とつながっているような、そんな感覚。

───安定してる………。

もう一度そう思うと、レンは現れて宙に浮かんだままでいる大剣の柄を掴む。

通常のレンならば、重すぎて腰を抜かしそうな大剣は、するりとレンの手に収まる。

同時に、視界にウインドウ。

──Wearing Enhanced Armament《THE IMPULSE》──

それを見ていたカーディナルが、チッと舌打ちした。

「命が惜しくないらしいな、少年」

「お互いにね」

ゴッとレンの体からも、カーディナルの体から
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