暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡
第15話 オオカミですよ?
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
白亜の宮殿に侵入し、飛鳥と二手に分かれた十六夜、ジン、耀、修也の4人は息を潜め、柱の影からペルセウスの騎士達を見ていた

「どうする? これじゃ動けねえぞ」

十六夜が困ったように言う

「俺が出て、奴らを叩く」

修也が言う

「悪い、失格にな「その心配は要らない」は?」

「ヴォルザ、ミラージュハイド」

《了解》

修也の姿が瞬く間に色を無くして姿を消す

「幻影魔法、【ミラージュハイド】。自分にしか出来ないのが難点だがこういうときには役に立つ」

「おいおい、そういうのが出来んのなら最初からしろよな」

「残念ながら時間制限付きでね、せいぜい1分が精一杯だ」

「分かった、頼むぜ」

十六夜の声と供に修也の気配が騎士達の方へと向かう
そして

「うお!」

騎士の1人の体が宙に浮く

「何だ!?」

「気をつけろ! 不可視のギグホオ」

続けてもう1人の体が地面に押さえつけられる

「クソ! 名無し風情ガハ!」

最後の1人の体が柱に叩きつけられる
そして、修也の体が現れる

「ふう、探査結界に反応は無し。出てきて大丈夫だぞ」

「凄いです、修也さん」

「確かに。見事だな」

「うん、やっぱり修也は凄い」

一同が口々に褒める

「やめろよ。何もでねえぞ」

修也は照れたように頭をかく

「でも、これで【ミラージュハイド】は使えなくなったな」

その時、修也の探査結界に反応が出る

「修也!」

耀の言葉に修也はうなずく

「十六夜、ジン。お前らは隠れてろ」

修也に言われ十六夜とジンは再び柱の陰に隠れる
修也は
8センチ程の柄の無い小さな刀を召喚し
グサリと左腕に刺した
修也は青い光に包まれ、その姿を変える

その体は雷である
その爪牙は断罪の刃である
その足は全てを駆ける
それは
雷の狼
黒い体をした
雷の獣である

「グワオオオン!」

黒狼へとその姿を変えた修也は咆哮を上げる
その大きさは耀の身長を軽く超えていた
黒い狼へと姿を変えた修也を見た一同は驚きの表情に染まる

『コッチの方が鼻が利くからな。来るぞ』

修也は念話で耀に言う
耀は頷き、気配のするほうを見る
そこには姿は見えないがしっかりと人の気配がした

一方の不可視のギフトで姿を消していた騎士は腰を抜かしていた
それもそのはず。刃物を刺すところを見ていなかった騎士は突然人が獣に変わったところを見たのだ
人へと姿を変えることが出来る獣と言えば幻獣か神格保持者くらいのものだ
それに修也の体毛はバチバチと帯電している
電気を持つということはかなり霊格が高い証拠だ
腰を抜かすなと言う方が酷
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ