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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡
第15話 オオカミですよ?
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だろう

そんな騎士は接近する耀に気づくことなく後頭部を激しく強打され、一撃で失神した
倒れた騎士から兜が落ちる。すると騎士の姿が虚空から出現する
それを見た耀が察する

「この兜が不可視のギフトで間違いなさそう」

「ウォン」

修也が兜を咥え、ジンに向かって投げる

「わっ」

ジンがあわてて受け取り、兜をかぶる
するとジンの姿が瞬く間に色を無くして姿を消す

「ウォンウォン」

「…? なに言ってんだ修也、ちゃんと人間の言葉で話せ」

「この姿だと人間の言葉は喋れないらしい」

「マジか。それじゃあ人間並みの知能を持ったただの狼じゃねえか。なんて言ってんのか通訳頼むぜ。春日部」

「任せて」

「ウォン」

「そろそろ次の奴らが来るから十六夜は隠れとけ。だって」

「おう、分かった」

そう言って十六夜は柱の影に再び身を隠した
その時、ほかの騎士たちが現れた

「いたぞ! 名無しの娘だ!」

「あの狼はどうする?」

「構わん! まとめて捕まえろ! 人質にして残りを炙り出せ!」

耀に襲い掛かる騎士
しかし

『耀、こいつらは俺に任せろ!』

修也は雷を身に纏いその騎士に向かって突撃する
その一撃はすさまじく近くにいた騎士にまで電撃を浴びせ、数秒で戦闘不可能にした

「凄い……わ!?」

『耀!?」

突然、前触れなく耀が吹き飛んでで壁に叩きつけられる
修也はすぐに反対方向に向かって電撃を放つが地面を抉るだけに留まった

(嘘だろ。レプリカじゃなくて、本物を使ってる奴がいるのか……!)

そう、姿だけでなく臭気、熱量、物音までをも消す完全な気配消失を可能にするギフト
それを持った騎士が付近で息を潜めているのだ
修也は考えをめぐらし、ひとつの結論に至る
それを実行すべく修也は耀の下に駆け寄り、体の下に隠す

「ウォン!」

修也は柱の影から様子を伺っていた十六夜に向かって一鳴きする
十六夜は柱の影に完全に身を隠す
それを確認した修也は

「アウォォォォォォオン」

遠吠えをする
そして体からバチバチッ! と雷を迸らせあたり一面に放つ
360度、3次元に、放たれた雷は本物をかぶっていた騎士に当たる
そう、これが修也が出した結論
「姿が見えないのであれば、炙り出せばいい」
感電し、失神した騎士から兜が落ちる
やがて放たれた雷は収まり、あたり一面は真っ黒焦げになっていた

「おいおい、危ねえぞ! 修也!」

十六夜がボロボロになった柱の影から姿を現す
どうやら無事だったようだ

「ちゃんとあたらないようにしたから問題ない。だって」

続けて耀が修也の体の下から出ながら通訳する

「ウォ
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