第二章 A's編
第六十話 『外伝8 四家族合同旅行(後編)』
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を支えるよ! 元は私のせいなんだから怪我がない私がシホを支えてみせるよ!」
「…すまないわね、フェイト…」
「ううん、シホは気にしないで。私がちゃんとみんなのところに届けるからね!」
それでスキー道具も全部片方の手で持ってバインドで固定して運ぶようにしてシホを片手で支えながら道なき道を進み始めた。
携帯も圏外だし連絡を取ることができない。
そして最悪な事に、
「こんな時に雪が降ってきちゃった…急がないと! バルディッシュ、スキー場までの方角は分かる!?」
《ここから北西の方角を進んでいけばつくと思われます》
「わかった。本当は変身してシホを運んでいきたいけど無理に振動を与えるわけにはいかないから…シホ、少し我慢してね?」
「…ええ…」
シホの声にいつもの覇気がない。
それに体を触ってわかったことだけど体温が低い。
雪が降ってきて気温も低下してきているのにこのままだとまずい…!
リニスに習ったことだけど急な体温の低下は視覚や聴覚すらも奪ってしまうと…。
吹雪いてきたら今のシホの体には毒にしかならない。
どこか洞窟か小屋があったらそこで体を休ませないと。
それから私とシホは吹雪いてきた中を必死に一歩一歩進んでいく。
「シホ、寒くない…? まだ平気?」
「…まだ、平気よ…だから先を、急ぎましょう…」
「うん…」
涙が出そうになるけど必死に出るのをおさえて私はシホと歩いていく。
そして歩き出して少しして、
「くっ…吹雪のせいで完全に道を見失っちゃった…!」
「どこか…吹雪をしのげる場所を探しましょう…。一度そこで休んだほうがいいわ…」
「うん…。それまでなんとか頑張ってね、シホ!」
「…ええ、頑張るわ…」
今頼りになるのはバルディッシュのレーダーだけ。
それで必死に進んでいく。
《サー。前方に建物らしきものを補足しました》
「本当!? それじゃそこまで急ごう…!」
それでなんとか歩いていくとバルディッシュの言った通りに小屋が見つかった。
それで中に入り、
「…吹雪が止むまでここで休みましょう。フェイト…」
「うん…」
シホをすぐに横に寝かせてなにか体を温めるものはないかと巡らせてみると暖炉が見つかった。
すぐに火を起こそうと思って魔法を使って電気の摩擦で火を起こした。
火はついてくれてそれによってなんとか暖を確保できた。薪もあるし当分は凌げるだろう。
でも、それでもシホは顔には出さないけど体を震わせている。
そ、そうだ! ウェアが体を冷やしてしまう。
脱がせないといけない!
「シホ、ごめんね。ウェアを脱がすよ? 痛みがあったらすぐに言って…」
「…ええ…」
それで私も乾かさないといけないので一緒に脱いだ。
そしてウェアは暖炉の
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