第二章 A's編
第六十話 『外伝8 四家族合同旅行(後編)』
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二人を安全に下まで降りさせるようにサポートしていこう」
「わかりました。私としましてももう十回ほどはシホと共にエクストラコースは滑りましたので満足気味です」
そんなに滑ったんだ…。さすがシホにセイバーさん。
「それでは私はナノハを担当します」
「わかったわ。それじゃ私はフェイトを担当するわね」
二人の役割分担が決まってそれぞれ動き出す。
「それじゃフェイト。私の言う事をしっかりと守って滑るのよ?」
「うん。ごめんね、シホ…」
「気にしないの。こんな事もあるわよ」
それで私とシホは急斜面のデコボコした坂を滑り落ちていく。
「いい? 膝で重心をうまく制御してコブを乗り越えるのよ」
「う、うん…」
ハの字で比較的滑らかな部分は進んでいきデコボコした箇所を通るとシホの言う通り膝に重心をかけてゆっくりと乗り越えていく。
ふと、なのはの方を見るとセイバーさんの指示でゆっくりとだが進めているようで私は安心した。
でも他人のことを気にしていたのが私の気を緩めたのか急に速度が速くなった気がして気づいた時には操作が不能になっていた。
「フェイト! 横に転びなさい!!」
「むむむ、無理だよ! シホ!!」
シホが横に転べと言ってくるけど速度が早すぎて転ぶことができない!
い、いけない! このままだと林の中に入っちゃう!
「くっ…! 追いつかない!!」
シホの声が後ろから聞こえてくるけど私は今あんまり構っていられる状況じゃない!
「シホ! フェイト!」
「シホちゃん! フェイトちゃん!」
遠くでなのはとセイバーさんの声が聞こえてくるけど…もう、ダメ!
そのまま林の中へ入ってしまい私は行き先を見失ってしまった。
こ、これは本気でいけないかもしれない…。
私がとうとう目を瞑ってしまったそんな時に後ろから誰かに抱きつかれる感じと浮遊感を感じたのは同時の事だった。
そこで私の意識は飛んでしまう…。
◆◇―――――――――◇◆
シホとフェイトが林の中へと消えていく光景を見ていたセイバーとなのはは顔を青くした。
「シホちゃんとフェイトちゃんが…!」
「落ち着きなさいナノハ! シホがいるのですからきっと大丈夫です。
それとナノハ、今は二人を追うよりあなたも危険になるのかもしれませんからすぐに降りて皆さんを呼ぶことに専念しましょう」
「は、はい!」
なのはが錯乱するがすぐにセイバーが必死に落ち着かせて二人でなんとか下山をして、
「あら? なのはさんにセイバーさん。シホさんとフェイトさんは…? 一緒じゃないの?」
「それが…落ち着いて聞いてください、リンディ。二人は林の中へと入っていってしまいおそらく崖の下に落ちてしまったようです…!」
「えっ!?」
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