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スーパーヒーロー戦記
第69話 騎士の涙、少女の叫び
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持つ。

「行くぞ! ブラックサン」
「来い! シグナムさん」

 互いに名を叫び、二人の戦士が今、激しくぶつかりあった。




     ***




 助け出されたフェイトは目の前で起こっている事に未だ困惑していた。あの黒い仮面ライダーは何者なのだろうか?
 そして、あの騎士はその黒い仮面ライダーを知っていた。そして、その者をブラックサンと呼んでいたのだ。
 ブラックサン。直訳すれば黒い太陽だ。だが、それをあの黒い仮面ライダーは否定していた。
 一体どう言うことなのだろうか。そんな時、背後から誰かが近づくのを感じた。

「フェイトちゃん!」
「な、なのは……」

 其処にはなのはと見知らぬ少女が走って来た。だが、なのははバリアジャケットを纏っていない。それに、何故だか知らないがなのはから魔力を感じられないのだ。
 変わりに隣に居る少女は魔力を纏いバリアジャケットを着ていた。

「フェイトちゃん、大丈夫? 怪我とかない?」
「う、うん」

 何が何だか分からないままフェイトは頷いた。全ての事がハイスピードで過ぎていくのが分かる。突然騎士に襲われ、今度は黒い仮面ライダーとなのはがやってきた。一体どうしたと言うのだろうか?
 それに、その隣の子は一体何者なのだろうか? 疑問はつきなかった。

「なのは、その子は誰?」
「あ、うん! 紹介するね」

 なのはは一緒に来たはやてを紹介した。はやてもまた自身の名を名乗りフェイトと面識を交わす。
 そんな時であった。激しい剣戟の音がし、三人の目の前にリボルケインが突き刺さった。
 見れば、方膝を付くRXに向かいレヴァンティンの切っ先を向けるシグナムが居た。

「この私に剣で挑むとは無謀だったな。ブラックサン」
「つ、強い……流石は」

 能力的にはRXの方が勝っている。だが、剣の腕前では圧倒的にシグナムの方が上なのだ。その腕前の差がこの結果を生み出したのだ。
 と、シグナムがトドメを誘うと頭上に構えた剣先を一気に振るってきた。その直後、RXの体が瞬く間にゲル状へと変わりその場から離れていく。

「バイオライダーか。貴様の戦い方は既に学習済みだ。そして、その形態の弱点もだ!」

 そう言い、シグナムは自身の得物に薬莢にも似たカードリッジを装填する。
 レヴァンティンの剣先が青い炎に纏われていく。それをゲル状になったバイオライダーへと振るった。

「紫電一閃!」
「ぐわっ!」

 炎を纏ったその一撃を食らった刹那、ゲル状だったバイオライダーは下に戻り地面に倒れた。バイオライダーの弱点は熱に弱いことなのだ。
 そして、完全に無防備となったバイオライダーの動きを封じる為にとシグナムが踏みつけてその体を固定する。バイオ
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