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スーパーヒーロー戦記
第69話 騎士の涙、少女の叫び
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 喫茶店アミーゴにて更に二人の新しい客が来ていた。二人共似たような顔をした男性が来ていた。

「おたくら初めてだねぇ。どうだい? 家のコーヒーの味は」
「えぇ、とても美味しいです。兄さんもそう思うでしょ?」
「う、う〜ん……いまいち分からないんだが……」

 双子の一人はとても美味しそうにコーヒーを飲んでいるがもう一人の方は味が分からないらしく首を傾げる始末である。

「ふぅん、すると二人は異国の人かい? それにしちゃ二人共日本語が上手いみたいだけど」
「えっと、僕の名前はおおとりジンって言います。それでこの人が僕の兄さんの……」
「レオです」

 兄貴が名前を言うがそれを言った途端弟のジンの顔が強張る。そして、立花は首を傾げていた。

「レオ? おおとりレオって言うのかい?」
「あ、あはは! 違うんですよ! 兄さんの名前はおおとりゲンって言うんですよ」
「え? 嫌、俺の名前はレオって言うのがあって……」

 レオの首根っこを掴みジンが立花から離れる。そして互いに耳打ちしあう。

(何するんだアストラ。ってかジンって何だ? それお前の本名じゃないだろ?)
(兄さん、此処では僕達の正体は一部の者以外には秘密にしなきゃ駄目なんだよ。でないと騒ぎになっちゃうんだからさぁ)
(そ、そうだったな。俺とした事が迂闊だった)

 何とも今更な兄貴である。弟のアストラことジンは出来た弟なのに対し兄貴であるレオことゲンは脳みそ筋肉のようだ。これでは弟も苦労しそうである。

「話は終わったのかい?」
「い、いやぁ〜。ご迷惑をお掛けして申し訳ない。俺は兄のおおとりゲンと言います。にしても此処のコーヒーは美味しいですねぇ」
「そ、そうかい? 急に褒めたり変な兄貴だなぁ」
「ま、まぁ兄は多少世間離れしていますんで」

 確かに世間離れと言えば世間離れだ。だが、レオの場合世間離れと言うより星間離れと言った方が正しい気がする。




「あはは、ジン兄ちゃんのお兄さんは変わっとるなぁ」
「確かに、そうだねぇ」

 おおとり兄弟と立花籐兵衛の一風変わった会話を少し離れた場所で三人は見ていた。はやてと光太郎もまた立花の煎れたコーヒーを楽しんでいた。
 しかし、そんな中でなのはだけが沈んだままなのだが。

「にしても凄い敵やったなぁあの宇宙人って」
「そうだね、まるで俺達じゃ歯が立たなかったんだから」

 二人は前の戦いで戦ったババルウ星人の事を思い出していた。如何にRXにパワーアップしたとしても、如何に魔導師の力を手に入れたとしても遥かに巨大な怪獣や宇宙人を相手には苦戦どころか相手にすらならないのだ。そして、これから先あんな強大な敵が現れた際に、果たしてその相手を倒せるのだろうか?

「不安なのかい
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