第68話 獅子の魂
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ばされてしまった。
【フハハ、非力な人間め。其処でこの人間が粉々の肉塊になる様を見届けるが良い!】
「やめろおおおおおお!」
「いやああああ! なのはちゃあああああん!」
最早二人には立ち上がる力さえない。ウルトラマンの腕が高く掲げられる。そして、思い切り振りかぶった。恐らく地面に思い切り叩き付けるつもりなのだ。
そんな事されたらなのはは耐えられる筈がない。ウルトラマンの言う通り肉塊へとなってしまう。
だが、その時であった。突如遥か大空からまた別のウルトラマンがやってきたのだ。
そのウルトラマンはかつて、超獣に苦戦していた光太郎やなのは達を助けてくれたウルトラマンであった。
「あれって、アストラさん?」
【む、別のウルトラマンか?】
ウルトラマンが突如現れたアストラを睨む。その前で、アストラは構えを見せた。
【レオ兄さん! 止めてくれ、貴方はこんな非道な事をする人間ではなかった筈だ!】
「え? レオ? この人が……アストラさんのお兄さん?」
レオと呼ばれたウルトラマンに掴まれたまま、なのははそれを見た。確かに、アストラとレオは何処と無く似ている。しかし、こんな皮肉な事があって良いのだろうか?
折角会えた二人の兄弟。だが、その兄弟が今、皮肉にもぶつかり合おうとしていたのだった。
***
レオと呼ばれたウルトラマンの前に突如として現れたまた別のウルトラマン。その姿は殆ど同じ姿をしていた。
その名をアストラ。かつて南光太郎や高町なのは達が超獣と戦っていた際に助けてくれたウルトラマンである。
そして、アストラは言った。「レオ兄さん」と。
「アストラさんの……お兄さん?」
【レオ兄さん、今すぐこんな馬鹿な事は止めてくれ! こんな事、以前のレオ兄さんはしなかった筈だ!】
【馬鹿な真似だと? 良く考えろアストラ。俺達の様なウルトラマンがこんな下等な地球人を守ること事態が馬鹿な真似ではないのか?】
【それは、本気で言っているのか? レオ兄さん!】
アストラの両拳が震えている。激しい怒りに震えているのだ。アストラの中にある戦士の血がレオのその言葉を許さないでいたのだ。
強き者が弱き者を淘汰するなど間違っている。あってはならない事なのだ。
【レオ兄さん、僕は兄さんを止める。これ以上兄さんを間違った方向へ行かせない為に!】
【やれるものならやってみろ! 弟である貴様が兄貴である俺に勝てる筈がないのだからなぁ!】
アストラとレオがぶつかりあった。人間対巨人の戦いから巨人対巨人の戦いへと移り変わった。
圧倒的不利から互角の戦いへと移り変わったのだ。そして、レオとアストラ、それぞれの戦い方はとても良く似た戦い方をしていたの
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